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HOME > コラム一覧 > 高齢者と紫外線について / 更新日:2020年7月11日
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高齢者と紫外線について

高齢者と紫外線について

紫外線は人の健康にさまざまな影響を与えます。日焼けやシミなどの原因となったり、眼への悪影響がある反面、骨を丈夫にしたり殺菌効果があるなど、人にとって必要なものでもあります。特に高齢者にとって紫外線は、骨粗しょう症の予防のために不可欠であるとともに、悪影響を受けやすい身体状況でもあります。紫外線と上手につきあっていくには、どのようにすればよいでしょうか。

紫外線とは

太陽からの日射は、波長によって赤外線・可視光線・紫外線に分けられます。可視光線よりも光の波長が短いのが紫外線(UV)です。紫外線は波長の長さによってさらに3種類に分けられており、それぞれ生物に与える影響は異なります。これまでは地上に届くことが少なかった紫外線も、近年のオゾン層の破壊によって地上に到達するようになっており、生物への悪影響が懸念されています。

紫外線の種類

紫外線はその波長によって3種類に大別されています。
・UV-A
波長315-400㎚、大気にあまり吸収されず地表に到達しますが、生物への影響は比較的小さい紫外線です。
・UV-B
波長280-315㎚、成層圏オゾンによって大部分が吸収され残りが地表に到達し、生物に大きな影響を与えます。
・UV-C
波長100-280㎚、成層圏よりも上空のオゾンと酸素分子によって吸収され、地表には到達しません。

オゾンと紫外線

オゾンは酸素原子3個で作られている気体です。上空約10~50㎞の成層圏に存在しています。高度20㎞より上空では、強い紫外線によって酸素原子同士が分解と結合を繰り返しており、そのバランスによってオゾンの濃度が保たれています。高度20㎞より下ではオゾンの生成はほとんどありませんが、成層圏で生成したオゾンが大気の流れによって運ばれてきます。成層圏オゾンは生物に有害な紫外線を吸収する性質があり、地球上の生命を守っています。紫外線の強さは他の条件によっても異なりますが、オゾン層の厚さが1%減少すると、地上の紫外線の強さは約1.5%増えるといわれています。

紫外線の皮膚への影響

人の皮膚にはもともと、紫外線から身を守る仕組みが備わっています。最も強力なのは色素細胞が作るメラニン色素による光線防御の仕組みです。メラニン色素は紫外線、赤外線、可視光線を吸収して、DNAへのダメージを防いでいます。地上に到達する紫外線のうちUV-Bは到達量は少ないのですが、皮膚の細胞のDNAを傷つけます。皮膚には傷ついたDNAを修復する仕組みもありますが、DNAの損傷が度重なると誤った遺伝情報を生じることがあり、それが皮膚がんの原因であると考えられています。

日焼け

日光に当たって、皮膚に紫外線による炎症が起きると、数時間後から皮膚が赤くなり、ヒリヒリとした痛みを生じることもあります。8~24時間で症状がピークとなり、数日で消失するのが、一般的な日焼けの状態です。炎症がひどい場合は水膨れになることもあります。日焼けをし過ぎたと感じたときはできるだけ早く冷やすと、症状を軽減することができます。

メラニンとは

日焼けした直後赤くなっている皮膚は、時間の経過とともに褐色に変わります。これは皮膚の色素細胞がメラニンを作ったためです。メラニンは有害な紫外線を吸収したり散乱させることで、皮膚への悪影響を防ごうとします。色素細胞はメラニンを作り出し、周囲の角化細胞に渡します。角化細胞は基底細胞にメラニンを被せて、基底細胞の核にある遺伝子を紫外線から守ります。

サンタンとサンバーン

紫外線によって皮膚に炎症がおきて赤くなることを「サンバーン」、その後にメラニンが増加して皮膚が黒くなることを「サンタン」といいます。日本の「日焼け」という言葉は、この一連の変化を含んでいます。

その他の皮膚への影響

長年にわたって日光を浴び続けると、皮膚のシワやシミの他に、良性または悪性の腫瘍が発症することがあります。高齢者には一般的にあらわれるこのような皮膚の変化は、生理的な加齢と、紫外線によって生じる光老化の両方が原因といえます。紫外線が原因で生じる皮膚の腫瘍には、良性の脂漏性角化症と悪性の皮膚がんがあります。皮膚がんとUV-Bの関連はすでに知られていますが、前がん症の日光角化症の段階で治療を始めれば、ほとんどの場合で命にかかわる危険を回避することができます。治療せずに放置した場合には悪化していき、転移があれば命にかかわる可能性もあります。世界的にみると日本は皮膚がんの少ない国といえますが、ある調査では近年増加の傾向があるともいわれています。

紫外線の眼への影響

波長が280nm以下の光は眼球の角膜で吸収されます。角膜を通過した紫外線のほとんどは水晶体で吸収され、残りの1~2%の紫外線が網膜に到達します。

紫外線角膜炎

強い紫外線を浴びたときにみられる、急性の角膜炎症です。結膜の充血や眼の異物感、涙が出るなどの症状があり、ひどい場合は眼に強い痛みを感じることもあります。ほとんどの場合は24~48時間で自然に治癒します。

翼状片

眼球結膜の組織が角膜に侵入するように増殖します。瞳孔の近くまで侵入すると、視力に障害を生じます。通常は30歳代以降に発症し、戸外での活動時間が長い人が発症しやすいといわれます。症状の進行は緩やかですが、進行すると外科的治療が必要となり、再発した場合には再手術が必要な場合もあります。

白内障

白内障は眼のレンズである水晶体が濁るため、視力に影響が出る疾患です。初期は水晶体が硬くなることで老眼が進行し、徐々に視力低下から失明に至ります。加齢による影響も大きいと考えられていますが、日本人に多い皮質白内障では、紫外線との関係も明らかとなっています。

紫外線とビタミンD

ビタミンDは日光を浴びることで人の体内で作られます。ビタミンDは丈夫な骨の形成には不可欠なビタミンで、きのこ類や魚類、卵などに多く含まれています。

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ビタミンDの働き

骨の形成にはカルシウムだけではなく、ビタミンDの摂取が欠かせません。ビタミンDは食物から摂取できるほか、日光を浴びることで体内で作りだすことができます。食事や日光浴で取り込んだビタミンDは、肝臓や腎臓で代謝されて、活性型ビタミンDに変化します。活性型ビタミンDは腸からのカルシウムの吸収を2~5倍に増加させ、骨へのカルシウム沈着を調整して骨の形成を促進します。また近年の研究でビタミンDには、骨だけではなく筋肉を強化したり、免疫力を高めたり、花粉症などのアレルギー疾患にもかかわっていることがわかっています。

日光によって作られるビタミンD

人の皮膚の下にある皮下脂肪には、ビタミンDのもとになるコレステロールの一種が存在していて、このコレステロールに紫外線が当たることでビタミンDが作られます。日光を浴びて皮膚で作られるビタミンDは、食物から摂取するビタミンDよりも多いといわれており、極端に紫外線を避ける生活はビタミンDの不足を招く可能性があります。さらに高齢者では、皮膚でビタミンDを作る機能が低下していることに加えて、食が細くなっていたり、外出の機会が減少していたりと、生活面でもビタミンDの不足を招きやすい環境があるといえます。

紫外線の殺菌力

日光に強い殺菌力があることは、古くから経験的に知られていました。殺菌力は太陽光線中の紫外線の作用によるもので、紫外線が微生物の細胞内の核に優先的に吸収されて、DNAを変異させて死滅させることができるためです。

天日干しの殺菌効果

木綿の布に黄色ブドウ球菌を付着させた物を、一定時間天日干しと日陰干しにしたときに残存している黄色ブドウ菌数を調べた実験では、1時間後、天日干しにした木綿の布からは黄色ブドウ球菌は検出されず、日陰干しではおよそ30%の黄色ブドウ球菌が残存していました。日陰干しの木綿布で菌数の減少がみられたのは、乾燥により細菌の増殖が抑制されたことが要因のひとつであると考えられます。天日干しの場合は乾燥により細菌の増殖が抑制されたことに加え、紫外線により殺菌されたことで、黄色ブドウ球菌が検出されなくなったと考えられます。

どのくらい日光にあたればよいか

日光を浴びることは、心身の健康のために必要なことです。しかし、紫外線による健康への悪影響があることもわかっています。適切な日光浴のためには何が必要でしょうか。

UVインデックス

UVインデックスとは、紫外線が人に及ぼす影響の度合いを示すための紫外線の強さの指標です。世界保健機関(WHO)はこのUVインデックス(UV指標)を活用して紫外線対策実施することを推奨しています。

<UVインデックスに応じた紫外線対策>

強さ 数値 表示される色 対策
極端に強い 11+ 日中の外出はできるだけ控え、必ず長袖シャツ・日焼け止め・帽子を利用しましょう。
非常に強い 8~10
強い 6~7 オレンジ 日中はできるだけ日陰を利用し、できるだけ長袖シャツ・日焼け止め・帽子を利用しましょう。
中程度 3~5
弱い 1~2 水色 安心して戸外で過ごせます。

気象庁が発表している紫外線情報です。UVインデックスとあわせて、日々の紫外線対策の参考にしましょう。
https://www.data.jma.go.jp/gmd/env/uvindex/index.html?elem=0&area=0&lat=34.2&lng=138.53&zoom=5

紫外線の悪影響を予防するための対策

①紫外線の強い時間帯の外出は避ける

紫外線は太陽が最も高くなるときに、最も強くなります。地域によって差異はありますが、おおむね正午前後の時間帯といわれます。やむを得ない場合以外、外出はこの時間帯を避けるようにしましょう。また天気予報と同じく、前記のUVインデックスなどの紫外線情報を上手に利用しましょう。

②日傘や帽子、サングラスを利用する

最近では紫外線防御機能を高めた日傘や帽子もあり、直射日光を遮り、紫外線の防止に効果的です。ただし太陽から直接の紫外線は防ぐことができますが、大気中で散乱している紫外線を防ぐことは困難です。サングラスや紫外線カット効果のあるメガネも眼を守るために有効ですが、正面方向以外からの紫外線に対しては十分な効果を得られないことがあります。そのため日傘や帽子とサングラスを併用することで、より効果が高まると考えられます。なお色の濃いサングラスは、目に入る光の量が減少することで瞳孔が普段よりも大きく開き、かえってたくさんの紫外線が眼に入ることがあります。サングラスは色の濃さよりも、十分な紫外線カット効果をもつレンズを選ぶようにしましょう。

③日焼け止めを上手に使う

顔や首の他、衣類などで覆うことができない部分には日焼け止めが効果的です。日焼け止めには液状・クリーム・乳液・スプレー・シート状など、多くの種類があります。効果にも違いがあるため、用途に応じた日焼け止めを選ぶようにしましょう。また日焼け止めに添付(記載)されている説明書をよく読み、使用量や使用方法を守るようにしましょう。

その他に気をつけること

他にも、特定の条件下で紫外線に当たることで皮膚に悪影響を及ぼすことがあるので、知っておきましょう。

光毒性物質「ソラレン」

ミカンやオレンジ、グレープフルーツ、レモンなどに含まれるソラレンという物質は、紫外線に過敏に反応する危険性があるといわれています。かんきつ類の他にも、キウイやイチジク、セロリやニンジン、パセリ、パクチーなどセリ科の野菜にもソラレンが多く含まれています。紫外線を浴びる前にソラレンを摂取するとメラニンが過剰に分泌されて、シミや色素沈着につながったり、皮膚がんにつながるリスクもあるといわれています。ソラレンは摂取後数時間で光毒性が発生するといわれます。日中、紫外線を多く浴びることがわかっている場合には、ソラレンを多く含む食品は夕食に摂るようにしましょう。

湿布薬による光線過敏症

湿布薬の中に含まれる成分の中で、「ケトプロフェン」「ジクロフェナクナトリウム」「ピロキシカム」などは、光線過敏症をおこすことがあります。湿布薬を貼って紫外線を浴びると皮膚が炎症をおこして赤くなったり、ひどくなるとびらん状にただれてしまうことがあります。湿布薬をはがした後も成分が皮膚に残っていると、その部分に症状があらわれることがあります。湿布薬の取り扱いについては、光線過敏症についても注意事項が記載されているので、説明をよく読んでから使用するようにしましょう。

まとめ

年齢を重ねるとともに紫外線を浴びる重要性は高まりますが、肌の老化や皮膚がんのリスクも高まるといえます。良い効果と悪影響が表裏一体といえる紫外線ですが、リスクを最小限に抑えながら、必要な日光浴をするようにしましょう。

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