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「サルコペニア肥満」って?高齢者がなりやすい、運動や食事で予防ができる!?

作成日:2019年5月10日

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「サルコペニア肥満」って?高齢者がなりやすい、運動や食事で予防ができる!?

「サルコペニア」という言葉を耳にしたことはありますか?サルコペニアとはおおまかに言うと加齢に伴い筋肉量が減少することです。サルコペニアが進行すると日常生活に影響を及ぼし、介護が必要な状況になることもあります。

ここではサルコペニアについてとその予防法について解説していきます。

サルコペニアとは?

サルコペニアとは、加齢に伴う骨格筋の萎縮から筋力が低下したり、身体機能が低下してしまう状態のことです。人間は30歳を過ぎたあたりから年々筋肉量が少しずつ減少していき、80歳になるまでに全体30%以上もの筋肉量が失われている、と言われています。

筋肉量が減少すると、転びやすくなります。高齢者の場合には加齢に伴い骨密度が減少しているので容易に骨折しやすい状況です。骨折をすると長期間寝たきりの状態になることでさらにサルコペニアが進行します。介護が必要になった原因として「転倒・骨折」は上位にあげられています。

サルコペニアの診断基準

サルコペニアの診断基準には「筋肉量の減少」「筋力の低下」「歩行速度の低下」の3つがあります。以下の基準値のうち、1に加え2か3のいずれかが該当するとサルコペニアと診断されます。

1.筋肉量の減少BMI値が18.5未満
もしくは、ふくらはぎの最も膨らんだ部分の周囲が30cm未満
四肢骨格筋量
BIA法:男性7.0kg/㎡未満、女性5.7kg/㎡未満
DXA法:男性7.0kg/㎡未満、女性5.4kg/㎡未満
2.握力の低下握力が男性26kg未満、女性18kg未満
3.歩行速度の低下歩行速度が0.8m/秒以下

サルコペニアは加齢による一次性サルコペニアと、疾患や栄養不足による二次性サルコペニアとに分けられます。二次性サルコペニアには寝たきり状態であることや、疾患や薬剤による食欲低下、エネルギー及びたんぱく質の摂取不足などがあげられます。多くの高齢者の場合、サルコペニアの原因は多要因であると考えられています。

以前よりも転びやすくなった、重たいものを持ち上げられなくなった、手すりに掴まらないと階段があがれなくなったなどの症状がある場合には、サルコペニアが疑われます。予備軍かどうか知るために簡単なチェック方法があるため、自分自身や家族が早期発することが大切です。

<チェック方法>

・指輪っかテスト

親指と人差し指で輪を作り、ふくらはぎの一番太い部分にはめてみます。ふくらはぎと指の間に隙間が出来る場合は、サルコペニアまたは予備軍の可能性があります。

・握力テスト

握力が男性26kg、女性18kg以下
筋肉量が減少すると握力も減少するため、サルコペニアまたは予備軍かどうかの判断材料になります。

・歩行テスト

筋力が低下すると歩行速度が遅くなります。横断歩道の歩行者用青信号(点滅は除く)は、1.0m/秒の歩行を基準に決められているため、横断歩道の歩行者用青信号が点滅する間に渡りきれない場合はサルコペニアまたは予備軍の可能性があります。

<<参考文献>>
第53回 日本老年医学会学術集会記録(若手企画シンポジウム2:サルコペニア―研究の現状と未来への展望―)日常生活機能と骨格筋量,筋力との関連下方浩史 安藤富士子 日本老年医学会雑誌2012;49:195-198

サルコペニア肥満って?

近年肥満とサルコペニアが併存した状態である「サルコペニア肥満」が問題になっています。肥満のまま高齢となり筋肉量が減少すると、基礎代謝が低下し、さらに肥満が亢進し運動機能の低下が生じ筋肉量がより減少するという悪循環が生じることとなります。

サルコペニア肥満では、単なるサルコペニアよりも転倒や骨折をしやすくなり、心血管系の疾患の発症リスクも高まります。また、通常の肥満よりも運動機能や身体能力が低下しやすいため、寝たきりとなってしまうリスクも高まります。

サルコペニア肥満は筋肉量が少なく脂肪が多い女性がなりやすく、年齢が上がるにつれ発症者が増える傾向があります。

サルコペニアを予防するには?

サルコペニアを予防するためには、身体を動かしたり必要な栄養素をしっかり摂取して筋肉を衰えさせないことが大切です。

運動

筋力低下は下肢の筋肉に起こりやすく、太ももやふくらはぎの筋肉を鍛える運動を積極的に行いましょう。

ウォーキングをする時は腕を大きく振ることを意識し、余裕があれば歩く速度に緩急をつけたり、平坦な道だけではなく階段や坂道を上り下りするとより効果的な運動となります。また、筋トレだけではなく筋肉を伸ばすストレッチも取り入れるようにしましょう。

厚生労働省が定める「健康日本21」では移動動作能力の維持増進のための運動として以下の運動が有効とされています。運動は無理のない範囲で続けることが重要です。適切な運動量は個人差がありますが、目標脈拍数を目安とすると自分に適した運動負荷量を知ることができます。

目標脈拍数=0.6×{(220-年齢)-安静時脈拍数}+安静時脈拍数

例)70歳、安静時脈拍数が60回/分の人の場合
0.6×{(220-70)-60}+60=114
目標脈拍数は114回/分となります。

移動動作能力の維持増進のための運動

1)太ももの裏を伸ばすストレッチ

伸ばした足にタオルをかけ、両手で握り上半身をゆっくり引き寄せる。

2) 股関節のストレッチ

両足の裏を合わせて股を開き、両膝を軽く下へ押したり、上半身をゆっくり足の方へ倒す。

3) 腰のストレッチ

立った状態、または椅子に座った状態で上半身をゆっくり倒す。倒せるところまで倒したら、両手を挙げながらゆっくり上半身を反らす。

4) 膝関節の曲げ伸ばし運動

椅子に座った状態で膝をゆっくり伸ばし、伸びきったら3秒間そのままの姿勢を保ち、膝を曲げて元に戻す運動を繰り返す。

5) スクワット

両足を肩幅より少し広くして立ち、ゆっくりと膝を曲げ、伸ばす運動を繰り返す。慣れるまでは壁に手をつけた状態で行うことで、安定性が増し負荷を減らすことが出来る。

6) 太ももの上げ下ろし運動

椅子に座った状態で太ももをゆっくり持ち上げて3秒間そのままの姿勢を保ち、太ももを下ろす運動を繰り返す。

7) 足関節の上げ下ろし運動

壁に手をついて立ち、踵を床につけた状態で足裏全体をゆっくり持ち上げる。元に戻したら、つま先を床につけた状態で踵を持ち上げる。

食事

エネルギーや栄養素の過不足がないバランスがとれた食事が大切です。特に高齢者は肉や魚などの動物性たんぱく質が不足しがちであるため、意識して摂取するようにしましょう。

・欠食をしない
→1日に必要な栄養素、エネルギー量を摂取するために欠食をするのは避け、時間を決めて毎食摂取するようにしましょう。

・肉か魚を1日2品、卵か豆腐を1日1品摂取する
→肉、魚、卵、豆腐(大豆製品)にはたんぱく質が多く含まれています。たんぱく質は良質な筋肉を作るために欠かせません。

・牛乳を1日コップ1杯、またはヨーグルトなどの乳製品を摂取する
→牛乳やヨーグルトなどの乳製品には骨を強くするカルシウムや筋肉を作るたんぱく質が多く含まれています。骨折や転倒を予防するために毎日摂取するよう心がけましょう。

・食欲がないときは間食や栄養補助食品で補う
→食べられないときは、食べやすいものを少量ずつ回数を分けて食べましょう。

また、栄養補助食品を利用することで、エネルギー量や栄養素を補うことができます。栄養補助食品にはペースト状のものやゼリー、ドリンクなどがあり、調子に合わせ摂取しやすい形態を選ぶと良いでしょう。

1日に必要なエネルギー

厚生労働省が定めた「日本人の食事摂取基準」を目安に1日のエネルギー量や栄養素を摂取しましょう。

<推定エネルギー必要量(kcal/日)>

性別男性女性
身体活動レベル
30~49歳2,3002,6503,0501,7502,0002,300
50~69歳2,1002,4502,8001,6501,9002,200
70歳以上1,8502,2002,5001,5001,7502,000

※身体活動レベルとは
Ⅰ:生活の大部分が座った状態で、静的な活動が中心
Ⅱ:座った状態が中心だが、移動や立った状態での作業があったり、通勤・買物・家事・軽いスポーツ等のいずれかを行う場合
Ⅲ:移動や立っている状態が多い生活。あるいは、スポーツなど余暇における活発な運動習慣がある場合

<たんぱく質の推奨量(g/日)>

性別男性女性
30~49歳6050
50~69歳6050
70歳以上6050

※サルコペニアの予防には1日75g以上のたんぱく質が必要です。

腎機能が悪い場合にはたんぱく質の摂取量を制限する必要があるため、医師や栄養士に相談しましょう。

参考:厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2015年版)
https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000041955.pdf

<たんぱく質を十分にとるための目安量>

食品たんぱく質量
木綿豆腐1/4丁(80g)6g
絹ごし豆腐3/1丁(40g)6g
納豆1パック(40g)6g
白身魚60g12g
青魚60g12g
赤身魚60g18g
鶏肉60g12g
牛肉60g12g
豚肉60g12g
牛乳コップ1杯(200ml)6g
チーズ1かけ(20g)5g
ヨーグルト1個(75g)3g
1個6g
米飯100g2.5g

「サルコペニア肥満」って?まとめ

サルコペニアは転倒や骨折の原因となり、寝たきり状態から介護必要度も高まってしまうため、高齢者の予後に悪影響を及ぼします。サルコペニアを予防するためには、習慣的に身体を動かし、食事をバランス良く3食しっかり摂取することが大切です。

毎日食事を作るのが大変、という場合には冷凍食品や、宅配弁当を上手に利用すると良いでしょう。高齢者向け配食サービス「配食のふれ愛」には様々な種類のお弁当が用意されており、普通食では1食ご飯付きで450~550Kaclを目安とされています。日替わりの献立なので毎日食べても飽きないよう工夫されています。

この記事の提供元:シルバーライフ

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