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HOME > コラム一覧 > 認知症の家族を介護するとき役立つ症状の特徴と対処方法 / 更新日:2019年6月10日
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認知症の家族を介護するとき役立つ症状の特徴と対処方法

認知症の家族を介護するとき役立つ症状の特徴と対処方法

介護がはじまり、何とか生活の中でも習慣化して楽になったころ、ご本人が認知症になると、これまでの生活が一変します。

何度話しても伝わらないことが増えてきます。記憶も忘れがちになります。時間や場所がわからなくなり生活習慣も乱れるでしょう。

そしてご家族は、本人の理解できない行動や言動に振り回され、これまでと比べものにならないほどお疲れだと思います。

この記事では、認知症の症状や対処方法についてご家族の方へお伝えし、少しでもご本人に落ち着いてもらい、暮らしが楽になることを目指しています。

認知症は進行具合で介護が変わる

認知症は進行します。そのため進行具合によって、ご家族の接し方や役割が変わってきます。

3つの進行に分けて見ていきますので、ご家庭での状態にあわせてご活用いただければ幸いです。

早期(軽度)の接し方と家族の役割

早期、または初期と呼ばれる頃、認知症の進行速度は比較的ゆるやかです。

ご本人の状態も比較的軽度です。

・最近もの忘れがひどくなったな
・同じことを何度も繰り返しているな
・買い物するときにお金の管理が苦手になったな

こういった状態がご家族の目にもわかってきます。

また、本人としては変わっているつもりはありませんが、次のような状態に家族は落ち着かない気持ちになるかもしれません。

・怒りっぽくなった
・感情の浮き沈みが激しい
・時間がわからなくなることがある
・カレンダーを見ないと日付があいまい

また、場合によっては事故に直結することですが、

・ガスコンロの火の消し忘れ
・ガス栓の閉め忘れ
・水道の閉め忘れ

これまでの暮らしで何度も行っていた、習慣になっていることを忘れてしまう。こんなことも起こってきます。

こういった初期の段階の状態を目の当たりにすると、家族は混乱しがちです。その結果、強く言ってしまうこともあるでしょう。

そこで、軽度の状態における家族の接し方としては、次のようなポイントに注意しておきたいところです。

・できるだけ本人が自分でできるように、そっと見守る。必要ならやさしく声をかける、手助けする。

・ガスや水道、電気などは事故の原因にもなりますから、家族が気配りしておきましょう。

・詰問調、怒った状態で接しないようにしましょう。また、「どうして?」と何度も質問すると本人は問いつめられているように感じますので混乱させることにもなります。気をつけたいですね。

・ご本人は不安ですから、できるだけ不安を高めないようにしましょう。ご家族もあわてず、穏やかに接することで本人も落ち着かれます。

そして軽度の状態を感じたなら、ご家族は次の役割を検討するタイミングに入っています。

・病院へ同行して受診する
・認知症について知る
・地域包括支援センターなどに相談して介護保険サービスの申請をスタートする
・一人暮らしや離れて暮らしている場合、成年後見制度を検討する

また、できるだけ認知症の症状を遅らせるためのケアをすることも大切です。

医師や地域包括支援センターに相談すると、無理なく自宅や施設でできるケアを教えてもらえます。大がかりなことは必要ありません。無理なく続けられることをはじめましょう。

中期(中度)の接し方と家族の役割

認知症の症状が進行し中期に入ると、一時的に進行速度が速くなります。

ですからご家族としては急激な変化を見ることになり、本人ともども混乱されることが増えてきます。

ご本人の状態にも次のようなことが起こるでしょう。

・記憶がさらになくなってくる
・毎日飲むお薬がわからなくなる
・毎日着る服が上手に選べない

これだけでもご家族は混乱されるでしょう。しかし、次のようなことも暮らしの中で起こってきます。

・一人で外出すると迷子になる
・話すときの言葉を間違えやすくなる
・相手の話していることがわからない

迷子は家族も不安ですが、それ以上に本人は不安です。あわてますし心も気持ちもイライラすることが増えてきます。そのため、

・これまでよりも怒りっぽくなる
・どうしていいかわからないので徘徊することが増える
・思い通りに体が動きにくくなる

そして、これは本人にとっても大変ショックだと思いますが、

・いつもやっていた料理の手順がわからなくなる
・いつも使っていた道具の使い方がわからなくなる
・見ているものが何なのかわからなくなる

というように、これまでと同じ暮らしが少しずつ難しくなってきます。

こういった中期の状態になると、家族としては次のような接し方を覚えておかれると良いでしょう。

・本人は常に不安なのだということを理解し、不安の軽減を目指す
・家の中、家の外、とにかく動くことが増えた場合は事故に注意しましょう
・口の中へ入れるものには注意しておきましょう

そして、これが一番難しいのですが「認知症の変化を受け入れる」ことが大切です。過去の本人とは見た目は同じでも、認知症によって変化している事実を受け入れましょう。

そして中期の状態を感じたなら、ご家族は次の役割を検討するタイミングに入っています。

・あなただけで介護するのではなく、介護に参加してもらえる人を増やしましょう
・地域包括支援センターに相談し、近くの認知症の家族を持つ方々とのお付き合いを始めてみましょう
・通所介護、短期入所サービスの利用をはじめましょう
・介護施設や認知症グループホームへの入所も検討しましょう

あなただけで24時間365日、様々なことに配慮し介護することはできません。それよりも、外部の力を活用することを考えてください。

介護を自分たち以外の人に手伝ってもらったり、任せたりすることは恥ずかしいことではありません。自分だけで抱え込まないでください。

後期(重度)の接し方と家族の役割

中期での症状が進行し、後期に入ると進行がゆるやかになることが多いです。

しかし、認知症がかなり進んでいますので、本人の状態を家族は理解できないかもしれません。

・これまで一緒に暮らしていた家族がわからなくなる
・配偶者、子供、孫の顔を見ても「?」な表情をすることが増える
・家の中で場所がわからなくなる
・会話が成立しないことが増える

場合によっては、寝たきりになられる方もいらっしゃいます。

後期に入った場合、ご家族の接し方としては注意と観察が大事になってきます。

・他の病気の感染
・体温や脈拍、血圧のチェック
・お薬を飲むときの事故

また、内臓にも負担がかかっていますから、便秘になる方もいらっしゃいます。

そして、夏の暑い日に怖いのが脱水症状。ご本人は暑いこと、体調が優れないことがわからないこともあるため危険な状態になることもあります。

重度の状態を感じたなら、ご家族は次の役割を検討するタイミングに入っています。

・介護が楽になる工夫としてベッドや車いすなどの利用を検討しましょう
・本人の体調、家族の体調に注意を払ってください
・介護施設への入所を検討するタイミングです

介護保険サービスを利用するだけでは、ご家族の体がもたないこともあります。体力面、精神面、どちらもリフレッシュするため「介護の休日」を定期的に取ることも検討しましょう。

介護する側が倒れてしまっては、元も子もありません。100%完璧な介護を目指す必要はないのです。できる範囲で介護することを考えましょう。

進行にあった介護のポイントとは

それぞれの症状の進行や家族の接し方、役割を見てきました。次は、それぞれの進行にあわせた介護のポイントを紹介していきます。

早期の段階は楽しい暮らしを介助

早期の段階での介護のポイントは、介護というより介助が正解です。

できるだけ本人の意志を尊重しながら、これまで通り楽しく暮らすサポートをするのがポイントです。

ただ、早期の段階で医師の診断は受けておくことが良いでしょう。原因がわかると対処する方法もわかってきますので、本人も家族も安心できます。

また、介護保険の申請をスタートすることも忘れないでください。申請をしてもすぐにはサービスを利用できませんので、前倒しで行っておくことがおすすめです。

中期の段階は暮らしをサポートする介護

中期の段階になると介護が必要になってくるでしょう。
先ほどもお話しましたが、一番は、ご本人の認知症を受け入れることだと思います。

また、徘徊や家族が理解できないような行動・言動が始まりますので、精神的に困難な時期であることを理解しておきましょう。

そして、家族のサポートとしては、本人の不安を高めないことが大切です。

・感情的に接しない
・こまめなチェック

この2つを行うだけで、介護もスムーズに進むことでしょう。

後期の段階はお互いの負担軽減に注目

無理をしない介護を目指しましょう。お互いにとって無理をしないことが本当に大切です。

無理を続けるとストレスが溜まります。そうすると疲れも溜まり、心にもない言葉を言ってしまうこともあります。そして言った後に罪悪感を持つことになり、負のサイクルに入ってしまう方もおられます。

しかし、こういった状態は重度の介護にふさわしくありません。介護者自身もストレスを溜めないようにする工夫が必要です。

・通所介護を利用する
・短期入所を利用する
・介護の休みを作ってリフレッシュする

「これ以上の介護は無理かも」と感じたなら、施設への入所も検討することが必要です。

認知症で知っておきたい2つの症状

それでは最後に、認知症の基本である2つの症状についてお話しておきます。この2つの症状を理解することで、より認知症で起こる不可解な行動や言動の理由がわかり、少しでも不安やイライラの解消になるかもしれません。

中核症状の特徴と対処方法

中核症状とは、認知症によって脳の働きが低下し起こる症状です。症状には次の5つがあります。

記憶障害 新しいことが覚えられなくなります。次第に覚えていたことも忘れるようになっていきます。
見当識障害 時間、場所、季節など「いつ」「どこ」がわからなくなることです。過去や現在、季節、場所がわからないため、亡くなった人に会いにいくと言ったり、家の中で迷子になることもあります。
理解・判断力の低下 2つ以上のことを言われるとわからなくなります。また早口で言われるとわからなくなります。その結果、混乱します。曖昧な表現、善悪の判断も難しくなります。
実行機能障害 計画、順序が苦手になります。いつもやっていた料理の手順がわからなくなることもあります。
言語障害 言葉として理解できないことあります。反対に自分が思っていることを言葉で表現できないこともあります。

出典:厚生労働省:政策レポート(認知症を理解する)より抜粋
URL:https://www.mhlw.go.jp/seisaku/19.html

周辺症状の特徴と対処方法

周辺症状は、認知症になったからといって、誰もが同じように起こる症状ではありません。ここが中核症状と違うところです。

周辺症状は、これまでの暮らしや性格など、環境によって違いが出る症状です。

周辺症状の代表的なこととして、次の7つがあります。

不安・焦燥 自分の状況に不安や焦燥を感じている
うつ状態 落ち込む、怒りっぽくなるが繰り返されます
幻覚・妄想 「○○さんが私の財布を盗もうとしている」など、事実ではないことを思い込んでいたりします
徘徊 ただ歩き回ることが増えます
興奮・暴力 身近な人へ暴力をふるうことがあります
不潔行為 トイレに関する行動がうまくできないことが起こります
せん妄 幻覚を見ることがあります

出典:厚生労働省:政策レポート(認知症を理解する)より抜粋
URL:https://www.mhlw.go.jp/seisaku/19.html

心理的な症状と行動的な症状があります。同時に起こることもあります。総じて言えることは、周辺症状は家族にとって対処が難しいものであることです。

介護のプロに相談し、プロの対処法を学ばせてもらいましょう。とにかく本人に落ち着いてもらう工夫を学ぶことが大切です。

まとめ

認知症が始まると、本人を含めて家族全員が不安と混乱を体験することでしょう。しかし進行状態を知り、適切な対処方法を知っておくことで、不安や混乱も少しは軽減できるはずです。

認知症の介護は正しい情報を手に入れることが一番です。今回の内容を参考にしていただきながら、お住まいの自治体や地域包括支援センター、認知症サポーターなどの力を借りることも検討してみてください。

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