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HOME > コラム一覧 > 脳の活性化に最適「作って食べる」を楽しもう / 更新日:2019年4月10日
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脳の活性化に最適「作って食べる」を楽しもう

脳の活性化に最適「作って食べる」を楽しもう

年齢を重ね、今は介護してもらう立場の方々も、10年20年前までは現役で仕事や家事をこなしておられたものです。時には若かったころの話を聞かせてもらいながら、一緒にゆっくりとおやつや料理を楽しみませんか?調理は脳の活性化にも最適ですよ。

脳の機能と認知症とは

私たちの脳には、「聞く・話す」「現在の居場所を認識する」「今起こっていることを理解する」「記憶する」…と、多くの機能があり、これらを認知機能と言います。

この認知機能は二十歳のころにピークを迎え、その後、残念ながら衰退の一途をたどっていくということです。しかし、私たちが色々なことを考え、行動することにより、多くの血液が脳に送られます。そして多くの酸素と、脳の唯一の栄養源である糖質を隅々まで届けることで、機能の低下を防ぐことができるのです。

脳の活性化に役立つこと

このように、脳は使うことにより活性化するといわれています。現役を退かれた男性も、こなしてきた家事を子ども世代に任せた女性も、何か打ち込める趣味を見つけたり、軽い運動を行ったり、新聞の中に見つけた興味のある記事をスクラップし、感想を書きこんでみてはいかがでしょうか?ちょっとしたことで脳によい刺激を与え、活性化することができます。

散歩に行った時は、ただ歩くのではなく、道端に咲く花に目を向けたり、すずめなど野鳥の声に耳を傾けたりするのも良いですね。季節により咲く花は移り変わり、鳥は求愛、子育ての時期には同じ鳥とは思えなくらい、美しい声でさえずっていますよ。

調理をするということは脳の活性化に役立つ

脳の活性化に役立つ多くの日常の作業、趣味のうちでも、料理は特に効果的だといわれています。調理という作業は、常に一歩先を考えて行います。ジャガイモ一つ取っても、皮をむくかどうかを決め、洗い、毒のある芽の部分を取り除き、食べる時のことを想像しながらサイズを考えて切り、どのような方法でどの程度加熱するのが良いのか、味付けは…?と、とても頭を使う作業です。

料理をすることが嫌いでは仕方がないですが、体の動きに制限がない場合、できるだけ、料理にも参加してもらうのもよいですね。
以下の図は、大阪ガス株式会社と東北大学の川島隆太教授が、調理中の脳活動の計測を行った結果です。

調理の各プロセス中の脳活動分布
※各図は、調理の各プロセス中の脳活動分布を画像化したもの。
白:基準値の脳の状態 赤:基準値より活性化が見られる部位 
青:基準値より活性化が低下している部位
画像引用:http://www.osakagas.co.jp/company/press/pr_2004/04-10.html

調理をすることが、脳に良い刺激を与えていることがよく判りますね。

昔のことを思いだして元気を取り戻す秘訣

若かったころ、男性なら社会の第一線で活躍なさっていたり、誇りを持って仕事をこなしておられたりしたことでしょう。女性ならば、今のような便利な家電もない時代、多くの工夫を凝らし、労力をかけて家庭を守り、家族を支えてこられたことでしょう。

昔のことや子どもの頃の話、楽しかった思い出などを上手に聞き出すことも、高齢者にはとてもよい刺激となります。こちらからは、投げかけるだけで大丈夫です。「○歳の頃はどんなことが楽しかったの?」「どんなものがはやっていたの?」と、笑いながら、たとえば一緒にえんどう豆をむいてみませんか?

時には教えてもらいましょう

女性はもちろん、男性も、調理を一度もされたことがない、という高齢者はいないと思います。体の機能の状態にあわせ、刃物や火を使う部分ではなくても、豆をむいたり和えものの衣を作ったりするところを手伝ってもらいましょう。

高齢の方々は、何につけても大先輩です。時にはとっておきのレシピやコツ、節約術、私たちなら捨ててしまうような部分を、上手に料理する方法などを教えてもらえることもあるかもしれませんね。

作りやすく食べやすいメニュー(春~初夏)

抹茶のきなこねじり

抹茶のきなこねじり

穏やかに体の熱を取り殺菌作用もある抹茶、食物繊維や植物性のたんぱく質も豊富な大豆から作られる、きなこを使ったきなこねじりはお茶受けにもよいですね。

春から初夏にかけては抹茶を、秋からは体を温めるシナモンを選ぶと季節の養生にもなります。

【材料】
きなこ(生地用) 50g
きなこ(打ち粉・調整用として 適宜)
抹茶 小さじ1
砂糖 大さじ1
水飴 50g

【作り方】
ボールに砂糖を入れ、抹茶を茶こしでこしながら加え、よく混ぜる。
(1)にきなこを入れ、さらによく混ぜる。
水飴を加え、よく練り混ぜる。はじめに(2)のきなこの上に水飴を乗せ、上からもかける。全体をきなこが覆ったら、半分に折りたたみ、上からきなこをかけてまた半分に折る。これを繰り返して全体を一つにまとめていく。
(あまりにもべたつくようならきなこを足す。)
台にきなこを打ち粉として振り、(3)の生地を広げのばす。適当な大きさに切って完成。
※気温が低い日は、水飴が固くしまってしまい、とても混ぜにくくなります。必要に応じて電子レンジにかけ、柔らかく戻してください。

錦玉羹

キラキラと美しい錦玉羹は、琥珀糖とも言いますね。使用する寒天は水溶性の食物繊維も多く、0カロリーです。

【材料】
粉寒天 5g
グラニュー糖 130g+20g
150cc
紅麹・抹茶など 各適宜

【作り方】
粉寒天とグラニュー糖20gをよく混ぜる。
水を入れた鍋に(1)を入れ中火にかける。
絶えずかき混ぜながら煮詰める。
しゃもじで垂らしたときに少し糸を引くようになれば残りの砂糖を加え、煮溶かす。
型に流して冷やし固める。
完全に固まれば好みのサイズに切る。
好みで、すのこを敷いたバットに並べ、冷蔵庫などで乾燥させると表面がしゃりしゃりとすりガラスのようになり、食感が良くなる。

※紅麹や抹茶を加える場合は、あらかじめ少量のグラニュー糖(分量中)に、ダマにならないように混ぜ込み、(4)の段階で加える。
※写真のものは、型に流す直前に(4)を一部取り、グラニュー糖と紅麹、グラニュー糖と抹茶をそれぞれ混ぜたものによく混ぜとかしたものを(5)で型に流した上に垂らし、竹ぐしで軽くかき混ぜてマーブル模様にしたものです。

抹茶をはじめとする緑茶には、体の熱とむくみを取り、リラックスする効果があります。また、紅麹はコレステロールの排泄、血行の促進に効果があることが古来より知られており、紹興酒や沖縄、台湾で使われている豆腐ようの原料としても利用されています。製菓材料店で入手でき、日本らしい紅色に染めることができます。手に入るようでしたら、少しずつ試してみてください。

寒天を使ったお菓子は、咀嚼・嚥下に大きな問題がある方には残念ながら少し不向きかもしれません。そのような場合は、体温で溶けるゼラチンを使って作れるゼリー類をおすすめします。ゼラチンには食物繊維はありませんが、コラーゲンをもとに作られているので、骨や皮膚を強化し、代謝を活発にする働きがあります。

のし梅

竹の皮に大切に包まれた「のし梅」は山形の銘菓です。
梅は強い殺菌作用を持ち、感染性大腸炎の予防、暑気あたりや口の渇きを癒すなど、私たちの身体にとても良い食品であることは有名ですね。

急に暑くなったり思いがけず冷え込んだりする梅雨時には体調を崩しがちですが、クエン酸もたっぷりの梅を使った、このお菓子を選ぶことで、梅雨の過ごしにくさが少しでも解消するとよいですね。こののし梅も、もともとは薬として作られていたということです。

手作りする方は少ないですが、実はとても簡単に作れます。今回は咀嚼に問題のある方でもゆっくりと溶かすようにすれば召し上がっていただけるよう、ゼラチンを使用したレシピにしています。

【材料】1
梅ジュース または梅酒 200cc
粉ゼラチン 10g
砂糖 適宜
50cc

【作り方】
粉ゼラチンを分量中の水50ccに振り入れて、ふやかしておく。
梅ジュースをひと肌程度に温める。梅酒の場合は沸騰させてアルコールを飛ばす。
味を見て酸味が強すぎるようなら砂糖を加え、味を整える。
ひと肌程度の温度にした(2)に(1)のゼラチンを加え溶かし、ラップを敷いたバットに流し入れて冷やし固める。
好みのサイズに切る。べたつくようなら、グラニュー糖をまぶしつける。

【材料】2
梅干し 大1個
砂糖 120g
ゼラチン 12g
200cc

【作り方】
粉ゼラチンを分量中の水50ccに振り入れふやかしておく。
梅干しを水につけ、10分程度置き、塩抜きする。
(2)の梅干しをつぶして茶こしなどで漉し、なめらかにする。
(1)の残りの水をひと肌程度に温め、砂糖を溶かし、ゼラチンを加えよく溶かす。
(4)に(3)の梅干しを溶き入れラップを敷いたバットに流し入れて冷やし固める。
好みのサイズに切る。べたつくようなら、グラニュー糖をまぶしつける。

寒天とは違い、熱で溶け始めますので、あまりにも暑い夏は冷蔵庫にて保管して下さい。

調理の際に注意すること

高齢者は若い世代よりも食中毒を起こす可能性が高い

一緒に調理し、楽しいひと時を過ごすためにも、食中毒の予防をしっかりとすることが大切です。高齢者は胃腸の働きや抵抗力が落ちている場合があり、若い世代には大丈夫なものでも中毒を起こしてしまうことがあります。

また、元気に見えても、普段腸の調子が良い方が下痢をしてしまっている場合は、ノロウイルスをはじめとする何らかのウイルスに感染している可能性がありますので、感染拡大を防ぐためにも、日を改め、下痢がひどくなるようなら医師の診察を受けましょう。

手や調理器具の殺菌、消毒も重要

これは高齢者に限ったことではなく、調理前には皆がしっかりと手の洗浄をし、水分をふき取って乾燥させたあと、出来ればアルコールで消毒をしましょう。アルコール消毒は、濡れた皮膚には効力を発揮することができませんので、あらかじめ水分をしっかりと拭き取っておくことが重要です。

手に傷がある場合、特に化膿創には黄色ブドウ球菌などが付着していることがあります。この場合は食品用のビニール手袋の着用をおすすめします。

同様に、使用する調理器具は、耐熱性のあるものは熱湯をかけ、耐熱性のないものは、乾いた状態で食品に使用できるレベルのアルコール消毒液を利用して、消毒しておくことをおすすめします。

脳の活性化に最適(まとめ)

今まで頑張って私たちを育て、守ってきてくれた高齢の方々に敬意を表し、ゆっくりと楽に過ごしてもらいたい、と思うのは、親を思いやる、とても自然で大切な気持ちです。

しかし、時には家事を手伝ってもらい、共に調理を楽しむことが、高齢者の健康、特に脳の健康を維持する上ではとても役に立っていることがわかりましたね。親子三世代で、また時には近所の方々と公民館で集まって、メインの食事は宅配のお弁当を依頼し、ゆっくりとおしゃべりをしながら懐かしいおやつ作りを楽しみませんか?

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