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お雑煮の由来や様々なレシピ、関東と関西の違いとは!?

作成日:2019年12月10日

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お雑煮の由来や様々なレシピ、関東と関西の違いとは!?

お正月に食べるお雑煮は、関東と関西で味や具材などの違いがあることをご存じでしたか?昔から慣れ親しみ、メジャーだと思っていたご家庭の味が、実は地方独特のものかもしれません。お雑煮が食べられるようになった由来や、各地方によって異なるお雑煮の特徴などを解説します。

お雑煮をなぜお正月に食べるのか

お雑煮は室町時代の武家社会の中で、具材になぞらえて「名(菜)を持ち(餅)あげる」という意味から、縁起が良い食べ物としてお正月に限らずおめでたい席で食べられていたことがはじまりと言われています。餅や肉、野菜などを雑多にして煮ることが「雑煮」と呼ばれるようになった由来です。やがてお雑煮は江戸時代の参勤交代によって全国に広まりました。

一般庶民の中では、大晦日にその土地でとれた海や山の幸を神様にお供えしたものを翌日(元旦)にお雑煮にしていたことが風習となり、今ではお正月にお雑煮を食べる文化となったそうです。また、お正月に餅を食べること自体は平安時代の宮中でお正月に行われていた儀式が起源であると言われています。

餅はおめでたい日に神様に捧げる神聖な食べ物であり、かつ長く延びて切れないことから長寿の願いを込めて昔から食べられてきました。餅以外にもお雑煮の中に入っている具材には縁起の良い意味を持つものもあります。野菜、鶏肉は「名取り(菜・鶏)」、つまり勝って名を上げる、という縁起を担ぐ意味です。

かまぼこは、元旦の日の出を表すおめでたい具材として、里芋の親芋である頭芋は「人を束ねる頭になれるよう」という意味で餅が高価だった時代に餅の代わりに入れられることがあったようです。地域によってお雑煮に入れる具材は異なりますが、それぞれの地域の特産などを入れることで豊作や大漁を願った、と言われています。

関東のお雑煮の特徴とは?

関東のお雑煮は昆布や鰹節で出汁を取り、醤油で味を調えたすまし仕立てが主流となっています。江戸時代の武家社会では、おめでたい席での味噌は失敗するという意味の「みそをつける」という言葉になぞらえて嫌っていたと言われています。お雑煮に入っている餅は焼いた角餅である場合が多く、江戸時代関東には人口が集中していたため、一つずつ手でちぎって作られる丸餅よりも大きくのしてから切り分けられる角餅が使われるようになったと考えられています。

のし餅は「敵をのす」という意味で、縁起の良いとして武家社会で好まれていました。具材はかまぼこや鶏肉、みつば、大根、にんじん、関東が名産の小松菜などで、具材をあまり入れすぎずシンプルであっさりとしているのが特徴です。

関西のお雑煮の特徴とは?

関西のお雑煮は京都から各地方に伝わったと言われており、白味噌仕立ての濃厚な汁が主流です。京都の白味噌は米麹が多く塩分濃度が少なく、こっくりとした甘い味わいで京風料理には欠かせない味噌です。白味噌の風味はとても繊細であるため強すぎる香りや味を合わせるのは好まれません。そのため出汁は昆布でとります。餅は「円満」を表す丸餅が使われます。丸い形は縁起が良く、「その年を丸く納める」という意味も持っています。

関ヶ原の戦いを境に関東では角餅、関西では丸餅に分かれたという説もあります。また、関東と違い関西の餅は焼かずに、煮るのが特徴です。具材は餅同様に輪切りで、関西ではお雑煮用の細い大根や、普通の人参よりも色味が綺麗な金時人参、里芋の親芋である頭芋などが入っています。白味噌をたっぷりと使ったとろみのある汁が具材に絡み、上品な甘さとまったりとした口当たりが特徴のお雑煮です。

関東と関西のお雑煮の違い

関東関西
醤油白味噌
出汁鰹節昆布
焼いた角餅煮た丸餅
代表的な具材小松菜、鶏肉雑煮大根、金時人参、里芋(すべて輪切り)

お雑煮の各地方で異なる特徴とは?

関東、関西だけでなく日本全国各地で様々なお雑煮が食べられています。

北海道

北海道にはもともとお雑煮を食べる風習はありませんでしたが、明治時代に移住してきた開拓団によってお雑煮の文化が広まりました。開拓団は色々な地域から集められたため、お雑煮も地域の特色が混ざり合ったものとなりました。餅の形は角餅、汁はすまし汁が主流ですが、これぞ北海道、というお雑煮のかたちはなく、道内の地域によっても出汁や具材は異なります。

札幌では鶏で出汁をとり、砂糖を入れて甘めの味付けにすることが多いようです。

東北

東北のお雑煮はけんちん汁風の味付けで、餅は焼いた角餅が主流です。青森県八戸市ではかつて捕鯨基地として栄えていたため、一部の地域ではお雑煮にクジラを使っています。岩手県の宮古地方では、鬼ぐるみと呼ばれる和くるみをすりつぶしてペースト状にし、お雑煮の中から餅を引き上げてくるみダレにつけて食べる伝統があります。宮城県仙台市では仙台湾で漁獲量が多いハゼを焼き、出汁をとったあとお雑煮の上に丸ごと盛り付けます。

また、岩手や宮城では、雑煮には「ひき菜」という大根、人参、ごぼう、凍み豆腐などを千切りにしてさっと湯がいたものを一晩凍らせた具材を使うのが特徴です。ひき菜を使うのは、元旦から「切る」のは縁起が悪いため大晦日までに準備を済ませるため、また「幸せをひき込むように」という願いが込められています。山形県酒田市では東日本であるにも関わらず丸餅を使う文化があります。

酒田市は江戸時代前期に港町として栄えており、東廻りよりも難所が少なく、比較的安全な西廻り航路が発達した影響で大阪の文化が伝わりやすかったと言われています。

関東

千葉県の安房群では「幅を利かせる」という意味で縁起が良いと九十九里浜でとれるはばのりをお雑煮に使います。また、神奈川県の厚木市ではシンプルなお雑煮に鰹節と青のりをトッピングする文化があります。

中部地方

新潟県新発田市では鮭漁が盛んで、お雑煮にも入れられます。お雑煮の上にさっとゆでたイクラをトッピングすることが多く、親子雑煮と呼ばれています。富山県のお雑煮は出汁にエビを使います。石川県金沢市のお雑煮は具材が紅白の餅だけのシンプルなお雑煮です。石川県は山と海の幸に恵まれ、食が豊かであったことから、おせちの副食として食べられるお雑煮はシンプルとなったと言われています。福井県のお雑煮は味噌で丸餅を煮込みます。具材は煮た餅とカブだけのシンプルなお雑煮で、味噌は赤味噌や白味噌、麦味噌など地域や家庭によって様々なようです。

長野県松本市付近のお雑煮には塩ブリを入れる風習があります。海が無い長野県では希少な魚をハレの日にいただく伝統があったためです。富愛知県のお雑煮には餅菜という古くから尾張地方で栽培されてきた小松菜に似た野菜が欠かせません。鰹節や昆布でとった出汁に似た角餅と餅菜を入れ、鰹節を散らしただけのシンプルなお雑煮で、「名(菜)を上げるよう餅菜を入れ、みそはつけないようすまし汁に、城(餅)は焼けないようにする」というのが由来のようです。

近畿地方

三重県内のお雑煮は県内でもいろいろなお雑煮が混在しています。伊賀の阿山地方では「花びら餅」というお雑煮専用の花びらのような形をした餅が使われています。大阪は商いの街でもあるため「飽きない」ように元旦は白味噌、二日目は醤油仕立て、とお雑煮の味を変える文化があります。奈良県のお雑煮は白味噌仕立てで、きなこが別皿に添えられているのが特徴です。お雑煮から引き揚げた餅にきなこをつけて食べます。

中国地方

鳥取県や島根県の一部の地域では小豆を煮たぜんざい風のお雑煮が食べられています。小豆雑煮の由来は不明ですが、古来より小豆の赤色には邪気を払う力がある、としてハレの日に食べられてきたそうです。広島県の海沿いの地域では「福を掻き寄せる」としてカキを入れたお雑煮が食べられています。

四国地方

徳島県北部では1000年以上昔から、山間部で米やもち米を作ることが難しく、お雑煮には大豆を入れていましたが、後に大豆が豆腐となり、具材は里芋と豆腐のみの餅無し雑煮が今でも伝統として残っています。香川県では餅の中にあんこが入ったお雑煮が食べられています。砂糖が贅沢品として規制されていた時代に、香川県の和三盆が名産の一部地域では、正月くらいは甘味を楽しみたいと餅の中にこっそりあんこを入れていたことが始まりだと言われています。

高知県では大丸というかまぼこの中にゆで玉子が丸ごと入ったものをお雑煮に入れます。断面が日の出のようでおめでたい食材としてお正月には欠かせないそうです。

九州地方

長崎県では「島原の乱」で天草四郎や農民たちが餅を蓄えて山や海から色々な具材を集めてお雑煮を作って3か月もの間戦ったことから、これをもとに具雑煮という土鍋の中にたくさんの具材が入ったお雑煮が食べられています。

熊本県の一部地域では、納豆をお雑煮に入れて食べる文化があります。熊本県民は西日本には珍しく納豆をよく食べる習慣があるそうです。宮崎県のお雑煮には「まめに働けるように」「長生きできるように」と芽の長い豆もやしを、切らずに曲げて入れる風習があります。鹿児島県では名産のエビを焼いて出汁をとったお雑煮が食べられています。

沖縄県

沖縄県にはお雑煮の文化はありませんが、お正月に中身汁という豚の内臓を鰹出汁で煮込んだ汁物やイナムドゥチという豚の三枚肉やこんにゃくなどたくさんの具材を白味噌で煮込んだ汁物などを食べる風習があります。

農林水産省のホームページでは、全国お雑煮文化圏マップが公開されています。
全国お雑煮文化圏マップ
参考:農林水産省
http://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1101/spe2_01.html

関東と関西のお雑煮の違いまとめ

お雑煮の関東と関西の違いだけではなく、全国津々浦々のお雑煮の特徴についてご紹介しました。地域ならではの伝統を次の世代にも残していきたいですね。年末年始、疲れた身体や胃を癒すのに、健康的で美味しいお弁当はいかがでしょうか。

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この記事の作成者:真鍋 実穂(調理師)
この記事の提供元:シルバーライフ

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