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HOME > コラム一覧 > 高齢者は要注意!熱中症の対策や予防方法について詳しく解説! / 更新日:2019年6月10日
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高齢者は要注意!熱中症の対策や予防方法について詳しく解説!

高齢者は要注意!熱中症の対策や予防方法について詳しく解説!

近年日本列島各地を猛暑が襲い、熱中症患者が増加しています。特に高齢者は熱中症になりやすく、正しい対策方法について知っておく必要があります。ここでは高齢者の熱中症対策について詳しく解説していきます。

熱中症とは?

人間は暑いと、たくさん汗をかくことで身体を冷やそうとしますが、同時に水分や塩分が失われていきます。しかし、高温多湿の環境では身体が冷えにくく、その上身体に必要な水分や塩分まで失われていくため、血液の流れが悪くなり、身体の中に熱がこもりやすくなります。身体の中に熱がこもると様々な症状があらわれます。これが熱中症です。

症状は軽度から重度まであり、場合によっては死に至ることもあります。近年、高齢者の熱中症が増えており、その半数が住宅での発生です。また、高齢者では熱中症が原因で死亡してしまうケースも多く、2015年では熱中症死亡者総数の65歳以上が占める割合は81%にものぼります。

熱中症の種類と症状は?

熱中症は病態により4つの種類に分けられます。

(1)熱失神
暑い時に立った状態でいると、血液が足に溜まるため脳への血流が減少し一過性に失神を起こすこと。

(2)熱痙攣
たくさん汗をかくと身体の中の水分と塩分が喪失するため電解質バランスが崩れ、血液中の塩分濃度が低下し、痛みを伴う筋肉の痙攣を起こすこと。塩分補給をせず水分だけ摂っていると起こりやすい。

(3)熱疲労
高度の脱水に加え、放熱のため皮膚や筋肉に血液が貯留することで心臓に戻る血液が減少することによりめまいや頭痛、吐き気などの症状が起こること。

(4)熱射病
脱水や循環不全がさらに増悪すると、身体に熱がこもって、体温が40度以上に上昇し、脳などの重要な臓器に障害をきたすこと。意識障害や、昏睡状態となることもあり、死に至ることもある危険な状態。

さらに、熱中症は重症度によりⅠ度~Ⅲ度に分類されます。

症状
Ⅰ度 めまい、顔のほてり、たちくらみ、筋肉痛、こむら返り、大量の発汗
Ⅱ度 頭痛、吐き気、嘔吐、だるさ、脱力感、集中力の低下
Ⅲ度 意識障害、痙攣、体温の上昇、昏睡

なぜ高齢者は熱中症になりやすいの?

人間の身体の中の水分の割合は、成人男性では約60%ですが、加齢に伴い減少していき、高齢者では50%程度となります。その上高齢者は暑さや喉の乾きなどの感覚が鈍くなり自覚しづらいため、気がつかないうちに身体の水分が失われて熱中症となってしまうことがあります。また、体温調節機能も老化に伴い鈍くなっていくため、十分に熱を放散できず、身体にこもりやすくなっていくのも高齢者が熱中症にかかりやすい原因の1つです。

さらに、高齢者は暑さを感じにくかったり身体が冷えることを嫌う傾向があり、冷房の温度を高めに設定していたり、使用時間を短くするなど、夏季の間の室温は若年者よりも室温が2℃程高く、31~32℃の部屋で過ごしていることが多い、ということが分かっています。

熱中症になりやすい環境は?

温暖化やヒートアイランド現象により近年では30℃を超える時間数が20年前の2倍となっています。熱中症発生のピークは7月から8月ですが、初夏や秋も気温が30℃を超える日もあり、油断はできません。

熱中症が起こりやすい気象条件は、高温多湿の他にも、風が弱いことや日射・輻射(太陽の熱が地面や建物などに当たることで発生した熱)が強いことです。

また、熱中症は屋外だけではなく室内でも発生します。気密性の高いビルやマンション、家庭のお風呂場などは熱中症が発生しやすいため注意が必要です。さらに、熱帯夜では夜間も体温が高いまま維持されてしまうため、就寝中に気付かないうちに熱中症になってしまっていた、ということもあります。

他にも熱中症になりやすい条件として、急に暑くなった日も要注意です。急に暑くなると暑さになれていないため体温の調節機能がうまく働かず熱中症になりやすくなるからです。

熱中症になってしまったらどうしたらいいの?

高齢者は屋外だけではなく室内で熱中症を発生することが多いのも特徴の1つです。重症化を防ぐため、熱中症の疑いがある場合は、速やかに対処する必要があります。

①涼しい場所に避難する

屋外の場合は、風通しの良い日陰に避難します。室内でも高温多湿・無風の環境であれば熱中症が発生することがあります。そのため、クーラーや扇風機などの冷房がある涼しい場所に避難しましょう。

②衣服をゆるめ、身体を冷やす

衣服をゆるめたり、脱がして身体にこもった熱を放散させます。さらに、脇の下や首、足の付け根など皮膚の直下に血液が流れている部位をタオルでくるんだ保冷剤で冷やします。この時、足を高くして寝ると心臓に血液が戻りやすくなるため効果的です。また、救助者がいる場合はうちわで扇いであげると、より身体を冷やすことができます。身近に保冷剤がない場合は濡らしたタオルや冷たい飲料の入ったペットボトルで代用したり、衣服に直接水をかけて身体を冷やす方法もあります。

③水分、塩分補給をする

水分補給には塩分が含まれている経口補水液やスポーツドリンクがおすすめです。真水では汗で失われた塩分は取り戻せず、血液が薄まってしまうためこむら返りなど筋肉の痙攣を助長するおそれがあります。水1Lに対し、食塩を1~2g入れた食塩水でも代用できます。冷やした水分を摂ることで身体の内側から冷やすことができます。

吐き気を催したり、吐いてしまった場合には胃腸の働きが鈍っている状態であるため、無理に口から水分を飲んではいけません。医療機関で点滴をしてもらう必要があります。

自力で水が飲めない状態や、意識が無かったり、症状が回復しない場合にはすぐに救急車を呼びましょう。体温の冷却はできるだけ早く行う必要があり、救急車が到着する前から身体を冷やし続けることが重要です。

熱中症の応急処置フローチャート

予防方法は?

・気温や湿度を測って知っておく
→高齢者の場合、自覚症状が乏しいため温度計や湿度計などを活用し今いる環境の危険度を知っておきましょう。室内では冷房を活用し、室温は28℃前後に保つようにすると良いでしょう。

・水分をこまめに摂取する
→脱水予防のため、喉が渇いていなくても定期的に水分補給をするようにしましょう。外出時にも水分補給ができるよう、持ち歩くようにしておくと安心です。
心臓や腎臓などに持病がある場合には水分を摂りすぎると持病が悪化する可能性があるため、医師に相談し、適切な量を決めて水分補給をすることが大切です。

・ミネラルや塩分の補給には昆布茶、味噌汁を飲む
→スポーツドリンクは糖分が多いため、糖尿病や予備軍の人は注意が必要です。日常的なミネラルや塩分の補給には、昆布茶や味噌汁を活用すると良いでしょう。

・冷たいものの飲みすぎや食べすぎは控える
→身体を冷やすためと言えど、普段から過度に冷やしすぎる必要はありません。冷えが原因で身体に不調をきたすこともあり、体調不良は熱中症の発症リスクを高めます。

・規則正しい生活をし、睡眠不足とならないようにする
→寝不足は熱中症発症リスクを高めます。また、規則正しく3食栄養バランスの良い食事を心がけることで体力の低下を防ぎ、熱中症になりにくい身体を作ります。

・冷房の工夫をする
→エアコンが苦手であまり使わない場合には、扇風機を併用することがおすすめです。エアコンの風向きを天井に向け、扇風機を回すことで優しい冷風で室内の温度を下げことができます。

・日中の外出はできるだけ避け、出かけるときは日傘や帽子を用意する
→暑さが厳しい日は、日差しが最も強くなる12時~15時頃の外出を避けたほうが良いでしょう。それ以外の時間でも直射日光を避けるため日傘や帽子を被って外出するようにしましょう。

・周囲の人が気にかける
→高齢者は暑さを感じにくかったり、体調の変化を我慢してしまうことがあるため、周囲の人が気にかけ、こまめに体調を確認したり水分補給を促すなど予防対策を行っていきましょう。

介護者が注意すること

①体調
元気はあるか、食欲の有無、発熱の有無、脇の下や口の中は乾燥していないか

②バイタルサイン
血圧の変化、脈拍数、体温、体重が減少していないか

③環境
介護者がいない間の過ごし方、室温・湿度、風通し、換気、日当たり

熱中症を予防する食事とは?

暑いと冷たいものばかり欲したり、何も食べたくなくなったりしますが、偏った食生活は栄養が不足して体力が落ち、熱中症を発症するリスクが高まります。熱中症を予防するためには、普段の食生活を見直し、予防に効果的な栄養のある食品を積極的に摂取しましょう。

積極的に摂取したい栄養素

・カリウム
→余分な塩分を排出する働きがあるカリウムは、汗で塩分と一緒に失われます。カリウムが欠乏することはほとんどありませんが、不足すると食欲不振、だるさ、低血圧、不整脈などを引き起こすこともあります。カリウムは、海草やバナナ、ほうれん草、さつまいも、豆類に多く含まれています。

・ビタミンB1
→暑いとそうめんや蕎麦など喉越しが良く食べやすいものを選びがちですが、それらは炭水化物であるため、エネルギーに変えるためにはビタミンB1が必要です。ビタミンB1は、豚肉や、大豆製品、モロヘイヤ、きのこ類や玄米に多く含まれています。

・ビタミンC
→ビタミンCには免疫力を高める効果があります。赤や黄ピーマンなどのカラフルな夏野菜やじゃがいも、キウイフルーツ、レモンなどに多く含まれています。ビタミンCは熱に弱いため、加熱せずそのまま食べられる食品や調理法を選択するとより効果的にビタミンCを補うことができます。

・クエン酸
→クエン酸は乳酸の発生を抑え疲労回復効果があります。酸味の元となる成分で、梅干やレモンなどの柑橘類、酢に多く含まれます。

塩分の摂り方

熱中症予防のためにと料理の味付けを濃くしてしまうと、塩分の過剰摂取となってしまいむくみが出たり高血圧になってしまうこともあります。持病がある場合は主治医に相談し、適切な量を摂取するように心がけましょう。

まとめ

熱中症は重症化すると命の危険があるため、異常を感じたら速やかに対処をする必要があります。特に高齢者は熱中症にかかりやすいため、介護者はいつもと違うところはないか観察し、環境調整をしたり予防行動を促しましょう。普段から規則正しい生活やバランスの良い食事を心がけることが熱中症予防へと繋がります。

参考:環境省熱中症環境保健マニュアル2018
http://www.wbgt.env.go.jp/heatillness_manual.php

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