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急性冠症候群とは?原因や食事療法について詳しく解説!

作成日:2020年4月24日

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急性冠症候群とは?原因や食事療法について詳しく解説!

急性冠症候群とは、心臓の血管の狭窄、閉塞により心筋が虚血する疾患のことであり、狭心症や心筋梗塞が含まれます。日本では急性冠症候群を含む心疾患の死因は悪性新生物(がん)に次ぐ第2位であり、病気の背景には高血圧や動脈硬化などが関係しています。ここでは、急性冠症候群の原因や治療法、食事療法などについて解説します!

急性冠症候群とは

急性冠症候群とは、心臓に栄養や酸素を送るための冠動脈という血管が動脈硬化などによって狭窄もしくは閉塞してしまい、心筋の血液が不足することで起こる疾患のことです。

冠動脈に動脈硬化があり、狭くなることで一時的に血流が不足すると胸の痛みや呼吸困難、動機などの発作が起こる狭心症や、狭心症がさらに進行した状態で、動脈硬化で細くなった心臓の血管に血液の塊が詰まり、血流が途絶えてしまう心筋梗塞がこれにあたります。

狭心症は、労作時に症状が起こりやすく、発作は15分以内には治まることがほとんどです。血管が完全に閉塞する心筋梗塞の状態になってしまうと、激しい胸痛が15分以上持続します。心筋梗塞は、早急に治療を開始しないと、心筋が壊死してしまい、心臓の機能が失われて、命に関わることもあります。死亡率は30%とも言われており、50歳以降の男性に多い病気です。

「平成27年人口動態統計」によると、心筋梗塞で3万7,222人が亡くなっており、うち男性は2万1,137人、女性は1万6,085人となっています。

 急性冠症候群の原因とは?

急性冠症候群の原因の多くは動脈硬化です。動脈硬化とは、動脈にコレステロールや中性脂肪が血管に沈着して血管が硬くなったり、弾力性を失った状態をいいます。動脈硬化は自覚症状がないため、放っておくと進行し、急性冠症候群の他にも脳血管障害や下肢閉塞性動脈硬化症など全身の血管で病気を引き起こす恐れがあります。

動脈硬化の危険因子には以下のような病気、生活習慣があります。

 ・高血圧

高血圧により動脈の血管内膜が傷つくとその隙間からコレステロールが入りこみ、動脈硬化になりやすくなります。

 ・脂質異常症

脂質異常症では、増えすぎた悪玉コレステロールが傷ついた血管の隙間に入り込み、白血球の一種によって除去されます。その残骸が血管壁にこびりつくことで血管が狭窄し動脈硬化を起こします。

 ・糖尿病

糖尿病はインスリンの働きが低下した状態であるため、血液中の脂質が増え、動脈硬化になりやすくなります。さらに、高血糖状態では血管が傷つけられてしまうため動脈硬化が促進されます。

 ・喫煙

タバコの有害物質が血管を傷つけるため動脈硬化になりやすくなります。また、喫煙は動脈の内側に溜まった悪玉コレステロールを除去する働きのある善玉コレステロールの数を減少させるため、結果的に悪玉コレステロールの数を増やしてしまいます。喫煙者は非喫煙者に比べて急性冠症候群を発症するリスクが3倍にもなります。

 ・肥満

内臓脂肪が多くなると血液中の悪玉コレステロールや中性脂肪が増え、動脈硬化となりやすくなります。また、肥満は高血圧や高血糖のリスクも高めるため、結果的に動脈硬化を促進することとなります。

治療方法について

狭心症の場合には、まずは薬物療法が第一選択となります。一般的には血の塊ができにくくする薬や、心臓の負荷を軽減する薬を使いますが、薬物療法だけでは根本的な解決にはなりません。血管の狭窄を拡げる方法として次にカテーテル治療が検討されます。

カテーテル治療とは、手首もしくは太腿の付け根の動脈からカテーテルを心臓まで通して心臓の血管をバルーンで押し拡げたり、再狭窄しないようステントという金属製のコイルを留置する治療法です。治療は局所麻酔で行われ、傷が小さく、退院できるまでの日数が短いというメリットがあります。

血管の狭窄が高度であったり、多枝に及んでいたりなどカテーテル治療が困難な場合は、外科的手術である冠動脈バイパス術の適用となります。冠動脈バイパス術とは、腕や胸、胃のそばの動脈や足の静脈など体内の血管を使って狭窄箇所を迂回させる血液の通り道を作る手術です。全身麻酔下で開胸する手術であり、入院期間が長くなる上に、傷跡が大きく残ります。

心筋梗塞の治療は心筋の虚血部位を少なくするためになるべく早く治療を開始する必要があります。心筋梗塞の治療では、薬物治療と併用してカテーテル治療を行って閉塞した血管を開通します。カテーテル治療が困難である場合には冠動脈バイパス術を行うこともあります。

食事療法について

急性冠症候群を予防するためには、血管の狭窄原因となる動脈硬化を食い止めることが大切です。動脈硬化は高血圧や脂質異常症などがあるとリスクが高くなるため、血圧を下げたりコレステロールを下げたりするための食事療法が必要となります。

積極的に摂取したい栄養素

 ・カルシウム

カルシウムはカリウムやマグネシウムなどと一緒に摂取することで血圧を下げる相乗効果があると考えられています。カルシウムはまるごと食べるえびや魚、海藻、乳製品などに多く含まれています。

牛乳に含まれるカルシウムの量は1杯(200ml)あたり220mg、ヨーグルトは100gあたり120mgで一見少ないように見えますが、他の食品よりもカルシウムの吸収率が良く、1回の摂取量も多くなるため、効率的にカルシウムを摂る事ができます。しかし、乳製品は意外と脂質が高いため、コレステロールを控えるには低脂肪のものにしましょう。

 ・マグネシウム

マグネシウムには血管を拡張させ血圧を下げる効果があります。マグネシウムは海藻や大豆製品、魚介類などに多く含まれています。

 ・カリウム

ナトリウムを排泄し、血圧を下げる効果があります。カリウムは野菜や果物、豆類などに多く含まれています。果物、野菜などに含まれるカリウムは煮ると約30%が煮汁に溶け出してしまいます。そのため生で食べたり、ジュースにしたり炒め物などにすると効率的に摂取することができます。

 ・食物繊維

水溶性の食物繊維は、体内のナトリウムを一緒に排出させる働きがあります。食物繊維は豆類、穀類、きのこ、海藻などに多く含まれています。また、食物繊維には小腸でのコレステロールの吸収や食後の血糖値の急上昇を抑える効果もあるため、高血圧だけでなく高脂血症や糖尿病の人にも効果があります。

厚生労働省が推進する健康作り運動「健康日本21」では野菜は1日に350g以上摂取することが推奨されています。
玄米や全粒粉にはパンやご飯よりも多くの食物繊維が含まれているため、主食に混ぜることで無理なく食物繊維を摂取できるほか、腹持ちが良いため食べすぎを防ぐ効果もあります。

 ・たんぱく質

たんぱく質には血管の老化を予防する働きがあります。たんぱく質は肉類、魚介類、乳製品、大豆製品などに多く含まれています。

<控える食品>

脂身のついた肉、加工肉、レバー、バターや生クリームをたくさん使った料理、魚卵など動物性脂肪やコレステロールが多い食品

塩分を摂り過ぎないようにするには?

塩分を摂ると血圧が上がりやすくなるため、血圧を下げるには塩分を控える必要があります。日本高血圧学会では、1日の塩分摂取量は6g以下を推奨しています。高齢者の場合、舌にある味を感じる細胞が減るため、濃い味を好むことが多いですが、塩味のほかにも酸味や旨味などを有効に活用することで減塩しても食事を美味しく食べることができます。

・味付けは調理中ではなく調理後に行う

・昆布やかつおなど出汁を上手に使い、食材のうまみを生かす

・スパイスなどの香辛料や酢による酸味など、味にアクセントをつける

・醤油はかけるのではなく小皿にとり、つけるようにする

・煮魚より焼き魚を選ぶ

・汁物は具を多くして、汁を減らす

・ラーメンやうどんなどの汁は飲まない

・塩蔵品や漬物、佃煮は控える

・インスタント食品は避ける

食生活の改善を

急性冠症候群を予防するためには、ミネラルや食物繊維、たんぱく質といった栄養素をバランス良く摂り、塩分や脂肪分を控えた食事を摂ることが大切です。食生活を改善することで、生活習慣病の予防や再発リスクを低下させることにも繋がります。毎日栄養バランスを考えて食事を作るのは大変、という方は宅配弁当を利用してみてはいかがでしょうか。

高齢者向け配食サービス「配食のふれ愛」では、前日までのご注文で、栄養士が栄養バランスやカロリー、塩分量などを考慮して作られたお弁当をお届けします。塩分・カロリー調整が必要な方向けのお弁当など様々な種類の中から選ぶことができ、お客様一人ひとりに合わせた食形態へと変更することができます。今なら2食まで無料試食サービスを行っています。この機会に是非お試しください。

参考:MSDプロフェッショナル 急性冠症候群

この記事の作成者:A.N(看護師)
この記事の提供元:シルバーライフ

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