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HOME > コラム一覧 > 高齢者に多い循環器疾患や糖尿病は食事でコントロールができる!?病気を悪化させないための介護食~減塩・血糖コントロール~ / 更新日:2019年4月10日
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高齢者に多い循環器疾患や糖尿病は食事でコントロールができる!?病気を悪化させないための介護食~減塩・血糖コントロール~

高齢者に多い循環器疾患や糖尿病は食事でコントロールができる!?病気を悪化させないための介護食~減塩・血糖コントロール~

日本人が1日に摂取している塩分の量をご存知ですか?平成29年度国民健康・栄養調査によると、一日あたりの食塩摂取量が男性では10.8g、女性では9.1gでした。しかし、60歳以上の食塩摂取量に的を絞ると、男性の平均は11gを超え、女性では10g近くと、塩分摂取量がまだまだ多いのが現状です。健康日本21では塩分の1日あたりの摂取量の目標値を8g以下と定めていますが、高血圧や心臓疾患など高齢者に多い病気を持つ方は1日6g以下が目標とされています。

高血圧を患っていなくとも、加齢に伴い腎機能の低下や、血管が脆くなっていることがあるため、減塩を意識した食事を摂取することが大切です。

なぜ高齢者は塩分摂取量が高い?

高齢になると「味蕾」という舌にある味を感じるための細胞の数が減少します。味雷が減ることで、少しの塩気では物足りなく感じてしまうため、味が濃いものを好むようになります。

また、唾液の分泌量も加齢に伴い減少していくため口の中が乾燥します。唾液が減ると、味を感じるのに必要な唾液中の酵素が減ったり、味蕾の感度が低下することから高齢者は塩分摂取量が高いと言われています。

塩分が身体に与える影響とは?

塩分を過剰摂取することにより、血液中のナトリウム濃度が上がるため、血液中の浸透圧を一定に保つために血液中に水分が増えます。血液中の水分が増えるということは、身体を循環する血液量が増えるということですから、末梢の血管の壁にかかる負荷が大きくなり血圧が上昇する、と考えられています。

また、狭心症や高齢者に多い大動脈弁狭窄症などの心臓疾患を患っている場合には、血圧が上がることで心臓への負担が大きくなり「心不全」を引き起こす可能性があります。心不全は心臓のポンプ機能が弱った状態のことで、呼吸が苦しくなったり身体がむくんだりします。心臓疾患は日常生活や食事に気をつけて生活をしないと命を失う可能性もあるため、高齢の方は注意が必要です。

減塩を意識した食事とは?

普段使用している調味料にどれほど塩分が含まれているかご存知ですか?例えば、醤油は大さじ1杯で約2.6g、味噌は大さじ1杯で約1.5~2.3gの塩分が含まれています。これを減塩醤油に変えると、大さじ1杯で約1.4g、減塩味噌だと大さじ1杯で約1gと効果的に減塩することができます。
ほかにも、食事に減塩を取り入れる方法を紹介します。

昆布やかつおなど出汁を上手に使い、食材のうまみを生かす

うまみを生かすことにより、塩分が少なくても美味しく感じられます。

スパイスなどの香辛料や酢による酸味など、味にアクセントをつける

塩分をあまり使わずに食材を美味しくする方法の1つです。酢の物や、大葉やみょうがなどの香味野菜を献立に取り入れると良いでしょう。

醤油はかけるのではなく小皿にとり、つけるようにする

塩分摂取量が控えられます。

煮魚より焼き魚を選ぶ

煮魚は調理の段階で塩分を多く使いますが、焼き魚の場合には塩を振らずに焼き、食べる直前に醤油をつけることで塩分摂取量を抑えられます。
おすすめしたいのが、醤油をスプレータイプの容器に移し替えることです。食べる直前に醤油スプレーを振りかけることで、少ない塩分量なのに塩気が良く感じます。

汁物は具を多くして、汁を減らす

みそ汁1杯あたりの塩分量は約1.8gです。みそ汁をよく飲む習慣がある場合は減塩味噌に変えましょう。味噌汁は塩分量が高いため、身体に悪いと考えられてきましたが、近年では発酵食品である味噌の栄養素に注目されています。味噌はアミノ酸やビタミン、亜鉛をはじめとしたミネラルが豊富に含まれており、1日1杯程度の味噌汁を飲むことで、血管年齢を10歳程度改善する傾向があると言われています。

ラーメンやうどんなどの汁は飲まない

ラーメン1杯には約7g、うどん1杯には約5g強の塩分が含まれているため、汁は飲み干さないようにしましょう。スープを飲まないだけでも約2.6g程塩分摂取量を抑えることができます。

塩蔵品や漬物、佃煮は控える

高齢者が好んで食べていることが多いですが、食塩量が多いため気をつける必要があります。

インスタント食品は避ける

インスタントラーメンのは塩分量は約5~6g、レトルトカレーは約2.8~3.9gとインスタント食品は塩分量が高いため避けましょう。

塩分が多い食品

食品名 重量(g) 目安量 塩分量(g)
塩蔵品 塩鮭(甘口) 80 1切れ 2.1
塩鮭(辛口) 80 1切れ 2.1
たらこ 50 1腹 2.3
いか塩辛 20 小皿1枚 1.4
佃煮 のり佃煮 15 大さじ1 0.9
昆布佃煮 15 大さじ1 1.2
漬物 梅干し 13 中1個 2.9
たくあん 30 3切れ 1.3

減塩を意識した食事は、最初は物足りないと感じると思いますが、人間の舌は味にだんだん慣れて美味しく感じられるようになります。
塩分摂取量をいきなり6g以下に減らすのではなく、徐々に減らしていくことが成功のコツです。

また、野菜や果物などに多く含まれるカリウムは、塩分(ナトリウム)を排泄する働きがあるため、食事に野菜類を多く取り入れるようにすると良いでしょう。
※腎機能が悪い高齢者の場合は、カリウムを摂取することで血中カリウム濃度が上がりすぎることがあるため、控えたほうが良い食べ物など食生活について医師や栄養士に相談しておくと安心です。

糖尿病にも減塩が必要?

糖尿病は高血圧の割合が糖尿病を患っていない人の2倍と言われています。高血圧は糖尿病合併症の発病や進行を早める可能性があるため、減塩は必須です。高血圧と深い関係にある合併症は糖尿病性腎症といい、腎臓の細い血管が障害されるため腎機能が低下します。低下した腎機能を補うために血圧が上昇し、さらに腎機能が低下してしまいます。腎機能が低下すると人工透析が必要となる場合があります。

減塩と同時に大切なのは血糖コントロールです。食事療法は糖尿病治療の基本となっています。必要以上のカロリーを摂り過ぎないことですい臓の負担を軽減し、インスリンの補給による血糖コントロールを行いやすくする効果があります。糖尿病を患う高齢者に必要なことは、適切なエネルギー量の範囲内で必須栄養素をバランス良く摂取することです。

高齢者にとって適切なエネルギー量とは?

高齢者の1日に必要なエネルギー量は年齢や性別、身長、運動量などによって1人ひとり異なります。エネルギー摂取量は下記の計算式で求めることができます。

エネルギー摂取量=標準体重×身体活動量

※標準体重
BMIを22とした時の体重を標準体重といいます。
標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22

身体活動量の目安

身体活動レベルⅠ:軽労作 25~30kcal
身体活動レベルⅡ:普通の労作 30~35kcal
身体活動レベルⅢ:重労作 35~kcal

※身体活動レベルとは
Ⅰ:生活の大部分が座った状態で、静的な活動が中心
Ⅱ:座った状態が中心だが、移動や立った状態での作業があったり、通勤・買物・家事・軽いスポーツ等のいずれかを行う場合
Ⅲ:移動や立っている状態が多い生活。あるいは、スポーツなど余暇における活発な運動習慣がある場合

例えば、170cm、80kgの身体活動レベルⅠの男性の場合
標準体重 1.7m×1.7m×22=63.6kg
エネルギー摂取量 63.6kg×25(~30)kcal=1,590(~1,908)kcal
となります。

血糖を食事でコントロールするには?

糖尿病患者さんの食事は、1日のエネルギー摂取量÷80(1単位 80kcal)=○単位とし、栄養のバランスの良い食品を選びます。1単位あたりのカロリーは、日常でよく食べられる量が80kcalかその倍となっていることから決められています。

例)卵1個(50g)=1単位(80kcal)
  食パン1枚(6枚切り)=2単位(160kcal)
  ごはん1膳(150g)=3単位(240kcal)

食品交換表を参考にすることで高齢者にとって必要なエネルギー、必須栄養素をカバーすることができます。食品交換表とは、炭水化物、タンパク質、ビタミン、脂質やミネラルなどそれぞれの栄養を含んだ食品を6種類に分類した表のことです。

食品交換表

食品の分類 食品の種類 1単位あたりの
栄養素の平均含有量
主に炭水化物を含む食品 表1 米などの穀類、芋、炭水化物の多い野菜や豆類(大豆を除く) 炭水化物:18g
タンパク質:2g
表2 果物 炭水化物:20g
主にタンパク質を含む食品 表3 魚介類、肉、卵、チーズ、大豆とその製品 タンパク質:9g
脂質:5g
表4 牛乳、乳製品(チーズを除く) 炭水化物:6g
タンパク質:4g
脂質:5g
主に脂質を含む食品 表5 油脂、マヨネーズやバターなどの多脂性食品 脂質:9g
主にビタミン、ミネラルを含む食品 表6 野菜(炭水化物の多い一部の野菜を除く)、海藻、きのこ、こんにゃく 炭水化物:13g
タンパク質:5g
脂質:1g
調味料 味噌、砂糖、みりんなど

献立に表1を取り入れる場合、米をパンに代替することも可能です。
例えば3単位240kcalあたり米は150gなので、食パンに替えると90gで同じ単位量となります。
ゆでたうどんは240g、ゆでたそばは180g、乾麺(うどん、そば、そうめん、スパゲティー)は60gに置き換えられます。

朝食・昼食・夕食への配分の原則

血糖をコントロールするのに最適な食事の方法は?

血糖をコントロールするためには、エネルギー量と栄養バランスを考えるだけではなく、食事の方法にも注意が必要です。

・ゆっくりとよく噛むこと
→よく噛むことで食べすぎを防止します。

・3食規則正しく食べること
→欠食、まとめ食いは糖尿病の悪化を招きます。

・お菓子や清涼飲料水など砂糖が多く含まれる食品を控える
→甘いものは血糖値の急激な上昇の原因になります。

・食品を買うときはカロリー表示を確認する
→1単位80kcalであることを意識して食品を選ぶようにしましょう。

・減塩、低脂肪を心がける
→合併症を予防します。

まとめ

高血圧や糖尿病などの持病のある高齢者には「減塩を意識した食事で血糖コントロールをすること」が大切です!

心臓疾患や糖尿病を患っている方の食事療法は、食べている人だけではなく調理をする人も疾患とその治療への理解を深める必要があります。介護を必要とする高齢の方であれば尚更です。病気を悪化しないための食事を作ることは手間がかかりますが、減塩や栄養バランス、エネルギー量に配慮した宅配弁当や冷凍食品を上手に取り入れることで介護負担の軽減をすることができます。

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