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高齢者の防災 備蓄編

作成日:2019年5月10日

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高齢者の防災 備蓄編

非常時に必要なものは、人それぞれ生活のスタイルによっても優先順位が異なります。特に高齢者では、身体機能や疾病などの状態によって自分で用意しておかなくては困るものもあります。一般的な備えと併せて、高齢者に必要な防災備蓄について考えてみましょう。

防災・減災のために備えるもの

いつどこで起こるかわからない災害には、避難の段階に分けて3つの備えをしておくことが勧められています。

0次の備え

0次とは災害が起こる前、つまり平時から携帯して備えておくことを意味しています。災害が起きて安全な場所に避難してから、数時間を耐えるために必要な、最低限の備えを持ち歩くことです。散歩などで外出する時にも、いつも持ち歩ければ安心です。

・水…外出するときには、必ず飲み物を持ち歩く習慣をつけましょう。最低でも500mlのペットボトルや水筒を1本は用意しましょう。季節によってスポーツドリンクなどの方が水分補給としては有効な場合もありますが、水は飲むだけではなく、手や傷口を洗ったりすることもできます。季節や外出する時間・目的などに応じて、飲み物の種類と量は変えるとよいでしょう。

付き添い者が一緒に外出する場合でも、飲み物は本人が携帯しているようにしましょう。万が一付き添い者とはぐれてしまっても、飲み物があることで命を守れるかもしれません。

・食品…あめ玉やチョコレート、ビスケットなど、すぐに食べられる好きなものを持ち歩きましょう。持病によって食事に制限や心配がある場合は、かかりつけの医師や看護師、栄養士などに相談してください。

・薬…定時に服薬をしている高齢者は非常に多く、薬を飲まなかったことで急激な体調悪化を招く可能性も考えられます。病院で処方されている薬は、最低3日分を持ち歩くようにしましょう。処方薬がない場合も、体調不良時に飲み慣れている薬がある場合は、持っていると安心です。

・ホイッスル・懐中電灯…怪我をして動けなくなってしまったり、大きな物の下敷きになってしまったようなとき、助けを呼ぶために大きな声を出して体力を消耗するよりも、音や光を使う方が有効です。本格的なものではなく、100円均一のお店に売られているものでも十分です。キーホルダー型になっているものを、よく使うカバンに付けておくと良いでしょう。

・モバイルバッテリー…携帯電話やスマートフォンを使用している人は、本体と一緒に予備のバッテリーとケーブルを持ち歩きましょう。外出先で災害が起こった場合、まずは家族と安否確認をしたり、災害情報を入手することが必要となります。予備のバッテリーがあれば充電不足を心配しなくて済みます。

小型で軽量なモバイルバッテリーも数多く販売されているので、自分の使用量を考えて適したものを選びましょう。

・小銭…停電してしまうとカード類の使用ができなくなるため、現金は必要です。店舗でもおつり銭がなくなってしまうことがあるため、ある程度の小銭は常に持ち歩くようにしましょう。

これらのほかにも、携帯酸素を使用している方やオムツや尿取りパットを使用している方など、個々の状態に応じて持ち歩きたい物品があることと思います。外出先で災害にあったときに無いと困るものを考えてみましょう。

1次の備え

安全な場所に避難するとき、または避難したあとに必要な、災害発生直後の3日間程度をしのぐために必要な物品を備えます。一般的な「非常持ち出し袋」と呼ばれるものがこれにあたります。

リュックなどの両手が空くカバンに必要なものを詰めておき、避難時に持って行く、もしくはいったん安全な場所に避難したあとに取りに戻るものです。いつでも手に取れて、見える場所に置いておき、就寝時も近くに置いておくようにしましょう。

・水…1日に必要な水分量は活動量や体格によっても異なりますが、成人は1日に2ℓ以上必要といわれます。特に高齢者は、日常的に水分の摂取量が少なく脱水傾向にあったり、口渇を感じにくいこともあるため、災害時は特に意識的な水分補給が必要です。しかし、1人1日あたり2ℓ×3日=6ℓを持って安全な場所まで避難するのは、なかなか困難といえます。最低でも1日に1ℓ以上を目安と考えましょう。

非常持ち出し品は他にも準備しなくてはならないものが多くあり、高齢者には運びきれないこともあります。どのようにして運ぶのかを、日頃から家族や協力者と相談しておきましょう。

・食料…手を汚さず、開封してすぐに食べられる食品を用意しておきましょう。ビスケットやようかんなどは、災害備蓄用に長期保管が可能な商品もあります。クッキータイプの栄養調整食品なども適しています。摂食嚥下機能に低下がある場合は、ゼリー飲料を準備しておくと水分補給も同時にできるので有効です。

・薬…1週間分の処方薬を用意しておきましょう。定時薬の他に頓服薬や点眼薬などがある場合は、その必要度を考えて用意しましょう。一緒におくすり手帳も入れておくと安心です。

・眼鏡、補聴器、義歯…身に着けて使用しているときは、そのまま避難することになります。ケースを非常持ち出し袋に入れておくか、予備のケースを準備しておきましょう。災害時にケース(入れておく容器)がないと、紛失や破損の危険が高まります。

・ラジオ…小型のラジオがあると、停電時や屋外でも災害情報を聞くことができます。予備の電池も忘れずに用意しておきましょう。

・懐中電灯…非常持ち出し袋の中に入れる懐中電灯は、ある程度の広さが照らせるものを選びましょう。ヘッドライトは頭に装着することで両手が空くので、避難時には安全性を高めることができます。

・ヘルメット…災害時に頭部を守ることは基本です。高齢者の方に馴染み深い防災ずきんは、頭部を守るために十分ではありません。ヘルメットを準備することをおすすめします。

・予備バッテリーや予備電池…携帯電話やスマートフォンを使用される場合は、その予備バッテリーとケーブルを準備しましょう。バッテリーには形や容量など、多くの種類が販売されています。太陽電池式のバッテリーは、お天気さえよければ充電できるので安心感があります。同様に、ラジオや懐中電灯などの予備電池も用意しておきましょう。

他にも高齢者は電気を使用した医療機器を使用している場合があります。特に体調や命に関わるような医療器具を使用している場合は、予備のバッテリーとその容量や時間も確認しておきましょう。

また万が一、予備バッテリーも使い切ってしまった場合にどのような方法があるのかを、かかりつけ医師や訪問看護師、ケアマネージャー他、介護保険担当者たちと考えてみることも必要です。

・携帯トイレ・オムツ・パットなど…災害時のトイレは、高齢者に限らずとても大きな問題です。ライフラインの停止により、多くの水洗トイレは使用できなくなります。携帯トイレはぜひ準備しておきましょう。

ただし携帯トイレは、商品によっては高齢者の方が使いにくいこともあります。また認知症や極端な頻尿の場合は、携帯トイレの適正な使用ができないこともあります。平時はトイレを使用している場合でも、尿取りパットやおむつを準備しておくのもよいかもしれません。

・マスク…避難所は不特定多数の人たちが、同じ空間で生活することになります。ライフラインの停止で衛生環境の悪化も考えられるので、不織布製の使い捨てマスクを用意しておきましょう。ガーゼマスクは呼吸器の乾燥防止には役立ちますが、感染症の予防には効果がありません。

・トイレットペーパー…トイレットペーパーは非常に汎用性の高い紙です。1ロールを非常持ち出し袋に入れておきましょう。

・口腔ケアウエットティッシュ…水の使用が制限されるため、歯みがきも十分にできない可能性があります。口腔ケアウエットティッシュで口腔内の清拭を行うことで、誤嚥性肺炎などのリスクを軽減できることがあります。

・アルミブランケット…軽くて保温性の高いアルミブランケットは、体温保持の難しい高齢者にはとても役立ちます。その機能性によって価格も幅広くありますが、低価格の物でもある程度の効果が期待できます。ぜひ備えておきましょう。

・タオル…大きさを変えて準備しておくといろいろなことに使えます。普段使わなくなった使い古しのタオルでも大丈夫です。大小、数枚を準備しておきましょう

・貴重品…災害時、健康保険証・介護保険証・障がい者手帳などは、使用する本人が携帯している方が役立ちます。その他の通帳や証書・印などの貴重品は、高齢者本人の状態や家族構成、協力者の状況などによって、1次、2次のどちらで備えるか、どのような方法で管理するかは検討が必要です。

・その他…前記の他にも、避難生活時に必要なものはいろいろあります。無くては困るものは個人によって異なりますから、その人に合った内容の備えを検討しましょう。

避難所へ行ってみること、年に2回の中身チェック

1次の備えをリュックなどに詰めたら、その荷物を持って避難場所までを歩いてみましょう。いざというときは、天候や地盤の悪化などによっていつもより歩きにくい可能性もあります。非常持ち出し袋の重さは、避難所まである程度の余裕をもって歩ける範囲におさめておく必要があります。家族や支援者にも協力を仰ぎ、優先度の高いものから詰めるようにしましょう。

さらに1年に2回は非常持ち出し袋の中身を全て出して、チェックをしましょう。水や食品などの賞味期限の確認と入れ替え、薬や乾電池などの使用期限の確認と入れ替えをしておきます。また高齢者は、体調や心身機能の変化によっても必要なものが変化します。定期的に確認をしておきましょう。

家庭内の備蓄品

災害後、自宅周辺と自宅の安全が確認できれば、ライフラインの復旧までを自宅避難や車中避難という可能性もあります。そのようなときのために、必要なものをできるだけ各自で備蓄しておきましょう。備蓄品は、できるだけ家の中の涼しくて湿度の低い場所を選び、数か所に分散して管理するようにしましょう。

万が一、備蓄品が何かの下敷きになって取り出せなくなったとしても、分散して保管してあれば一部は使用できる可能性が高くなります。

2次の備え

災害後ライフラインが途絶えることを想定して、1週間以上の避難生活に必要な物品を備蓄しましょう。水と食料、生活品・衛生品などの消耗品が主なものです。

・カセットコンロ…カセットコンロがあることで、避難生活での食事の幅が大きく広がります。温かいものが食べられることは、不安な避難生活の中で嬉しい時間のひとつです。また、冷蔵庫の中の生鮮品を腐る前に食べることもできるので、ぜひ準備しておきましょう。ただし二次災害を防ぐために、火の取り扱いとカセットボンベの取り扱いには十分に注意しましょう。

・水・食品…水と食品は7日分以上を備蓄できれば安心ですが、少なくても3日分以上を備蓄しておきましょう。水は飲食だけではなく他の目的にも使えるように、余裕をもって備えましょう。

水やお湯を入れるだけでごはんやお粥ができるアルファ米や、温めなくてもおいしいレトルトカレー、パンの缶詰など、災害用備蓄食は賞味期限が長いだけではなく、種類も豊富においしくなっています。高齢者でも食べやすい商品を選んで備えておきましょう。

東京海上日動「防災・減災情報サイト 明日の笑顔のために」の中にある非常食簡易検査ツールです。家族構成に応じて必要な備蓄量が計算できます。
https://www.tokiomarine-nichido.co.jp/world/egao/sonae/goods/count-tool.html

ローリングストック

これまで備蓄食というと、長期間保存可能な「非常食」といわれるものを買い置きすることが一般的に行われていました。

もちろんそれも必要ですが、ここ数年で備蓄のための長期保存商品は種類も増え、保存期間も3年、5年と長くなっていて、味も機能的にも素晴らしい商品が数多く販売されています。それらに加えて、ある程度日持ちがする食品を日常的に食べながら買い足しておき、一定量の在庫を確保しておくことをローリングストックといいます。

ペットボトルの飲料水や缶詰、レトルト食品などは、いつも使っているものを多めに買い置きしておき、使うごとに買い足していきます。そうすることで賞味期限などを気にすることなく、常に一定の備蓄が確保できるということです。緊張感の続く災害時にも、いつも食べ慣れたものがあることで安心感を得られます。

同じようにトイレットペーパーやおむつなどの排泄用品、マスクやウエットティッシュ、絆創膏などの衛生品など、いつも使っていて災害時も無くては困るものは、ローリングストックしておけば安心です。

< 災害準備用品 チェック表 >
準備できたものはチェックしましょう。

備考には具体的な品名や量、賞味期限などを書いておきましょう。

空欄の品目は自分で準備したものを記入してください。

品目0次
(携帯)
1次
(持出)
2次
(備蓄)
備考
食品
口腔ケアウエットティッシュ
ウエットティッシュ
トイレットペーパー
携帯トイレ・簡易トイレ
おむつ・尿取りパット
マスク
処方薬・常備薬
眼鏡・補聴器(ケース)
義歯(ケース)
ホイッスル・懐中電灯
ヘルメット
アルミブランケット
モバイルバッテリー
ラジオ・予備電池
小銭
健康保険証
介護保険証
タオル
カセットコンロ

まとめ

自治体などでも災害時に備えて一定の備蓄はされていますが、必ずしも高齢者にとって、十分な量と内容が備わっているとは限りません。個人でもできる限りの備えをしておきましょう。災害時、高齢者には家族や地域の協力は欠かせません。日頃から、お互いに助け合える環境を作っておきましょう。

この記事の提供元:シルバーライフ

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