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ストレスを和らげる食べ物について~レシピ付き~

ストレスを和らげる食べ物について~レシピ付き~

現代の社会には、さまざまなストレスの要因が存在します。自分でも気づかないうちに疲労やストレスが蓄積し、心身に悪影響を及ぼす可能性があります。ストレスを和らげ、ストレスに強くなるために、日頃から意識して摂りたい食べ物と栄養素について紹介します。

ストレスとは~原因と影響~

もともとストレスという言葉は物理学用語で、物体の外側からの圧力によってゆがみが生じることをいいます。医学・心理学の分野ではこころや体にかかる外部からの刺激を「ストレッサー」といい、ストレッサーに適応しようとしておこる反応を「ストレス反応」といいます。

ストレスの種類

人が生活していく中で、見たり聞いたりすることや五感で感じる感覚、経験することや周囲の人から受ける影響など、全てのことがストレスとなる可能性があります。それらのストレスは大きく5種類に分けることができます。

1.物理的ストレス(環境的ストレス)

機械的な音や振動(電話やスマートフォンの音、電車やトラックなどが通るときの音や振動など)、気温、天気など外界から受けるストレス。

2.化学的ストレス

コーヒーなどカフェインを含む飲料やアルコールの飲み過ぎ、喫煙、薬物、食品添加物などから体が影響を受けるストレス。

3.生物的ストレス

細菌、カビ、ウイルス、花粉など、感染症やアレルギーの原因となる物質から受けるストレス。

4.社会的肉体的ストレス

避けることができない、社会生活や職場での役割(通勤や会議、出張、接待など)、政治・経済的問題、家庭内の問題(夫婦関係、嫁姑関係、子どもの教育や進学、介護など)によるストレス。

5.心理的ストレス

性格や受け止め方によって個人差があるが、仕事や生活上の出来事や人間関係によるストレス。

株式会社ジャパンEAPシステムズのウェブサイトです。簡単なストレスチェックができるので、ご参照ください。
https://www.jes.ne.jp/self-check/stress.html

ストレスと自律神経

ストレスは自律神経の働きに大きな影響を及ぼします。人の体は自律神経の交感神経と副交感神経のバランスによって、各器官の働きを調整しています。

< 器官別 自律神経とのかかわり >

交感神経が優位なときの
働きや状態
器官 副交感神経が優位なときの  働きや状態
拡大、突出 瞳孔と眼球 縮小、陥没
濃く、少量 だ液腺 薄く、多量
促進 心臓の動き 抑制
収縮 末梢血管 拡張
拡張 冠状動脈 収縮
上昇 血圧 低下
拡張 気管支 収縮
運動抑制 消化管の運動 運動促進
分泌減少 消化液 分泌増加
グリコーゲン分解 肝臓 グリコーゲン合成
血糖上昇 血糖値 血糖低下
収縮
(鳥肌が立つ)
皮膚(立毛筋) 変化なし

大まかにいうと、交感神経の働きが活発になっているときは緊張している状態、副交感神経が優位になっているときはリラックスした状態といえます。強いストレスによって交感神経と副交感神経の調節が適切に行われなくなり、緊張状態が長く続くことで、睡眠に障害がおきたり、いろいろな臓器に負担が大きくなり、病気を引きおこすことがあります。

良いストレス、悪いストレス

ストレスは必ずしも悪い影響ばかりではなく、適度なストレスは生命を維持するためには必要なものでもあります。
ストレスには「良いストレス」と「悪いストレス」が存在します。またその状況によっては、気持ちのコントロールの仕方でストレスの質は変化することもあります。

・良いストレス
夢や目標、やりがいのある仕事、良い人間関係など、元気が出たり、自分を奮い立たせるような刺激は良いストレスといえます。しかし良いストレスであっても適度であることが大切で、過剰となった場合には悪いストレスに変化する可能性もあります。

・悪いストレス
人間関係の不和や過労、不安など、体に苦痛が生じたり、気持ちが不安定になるなどの症状がおこるのは悪いストレスです。

ストレスと栄養素の関係

強いストレスを受けたとき、人はストレスから体を守るために、通常よりも多くの栄養素を消費していることがあります。また心理的ストレスや紫外線などの外的ストレスによって発生した、過剰な活性酸素を除去するためにも、抗酸化作用の高い栄養素が必要といえます。残念ながら、ストレスに対して直接的な効き目のある食べ物はありません。日頃から規則的でバランスのとれた食生活を継続することで、ストレスに強い体が作られます。

ビタミンC・ビタミンE

ビタミンCやビタミンEには抗酸化作用があります。またビタミンCとビタミンEは、コルチゾールというホルモンの材料のひとつとなります。
コルチゾールは副腎皮質から分泌されるホルモンのひとつで、ストレスを受けたときに分泌が増えることから「ストレスホルモン」と呼ばれます。コルチゾールには肝臓での糖新生、筋肉でのたんぱく質代謝、脂肪組織での脂肪分解、抗炎症や免疫抑制など多くの働きがあり、人にとって欠かせないホルモンです。一般的にコルチゾールは朝に分泌量が増え、夜には減少することで1日の生体リズムを整えていますが、強いストレスによってこのリズムが崩れ、コルチゾールの分泌が慢性的に高くなると、不眠やうつ病などの精神疾患や生活習慣病のリスクが高まると考えられています。

ビタミンCは野菜や果物に広く含まれていますが、酸化しやすく加熱に弱いため、調理中の損失もあります。じゃがいもなどのいも類に含まれるビタミンCは、デンプンにコーティングされているため、比較的熱に強いといわれています。
ビタミンEはナッツ類や抹茶に特に多く含まれています。モロヘイヤやカボチャ、しそ、アボカドにも比較的多く含まれています。ビタミンEは過剰に摂取した場合、体内に蓄積して過剰症のリスクがあります。食品から摂る場合には過剰症の心配はありませんが、サプリメントなどを使用する場合には注意が必要です。

トリプトファン

必須アミノ酸であるトリプトファンは感情を穏やかに保ち、ストレスの軽減に役立つ神経伝達物質であるセロトニンの材料となります。セロトニンは脳内の神経伝達物質のひとつで、同じくドーパミンやノルアドレナリンといった神経伝達物質の働きをコントロースするため、気持ちを落ち着かせる働きがあります。セロトニンの量が不足すると、ドーパミンとノルアドレナリンの働きが制御できなくなり、攻撃的になったり、うつ病などを発症することがあります。またセロトニンはメラトニンの生成に関与し、良質な睡眠と深い関係があります。良質な睡眠は心と体の休養に非常に大切であり、ストレスに対処するためには欠かせません。

トリプトファンは納豆や豆腐などの大豆製品、牛乳やチーズなどの乳製品、穀類にも多く含まれています。卵や肉、魚にも多く含まれていますが、動物性たんぱく質に含まれるBCAAというアミノ酸は、トリプトファンを脳へ取り込みにくくするといわれています。脳内でのトリプトファン合成を促進するには、炭水化物とビタミンB6を一緒に摂ることが有効なので、バランスの良い食事が大切といえます。

ビタミンB群

脳はストレスに対処するときにエネルギーを消費します。食べ物から摂った栄養素を効率よくエネルギーに変えるためには、ビタミンB群が必要です。ビタミンB群とはB1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンの8種類がありますが、それらはビタミンB群としてチームで協力して働きます。

< ビタミンB群を含む食品 >

種類 主な働き 多く含む食品
ビタミンB1 糖質の代謝にかかわる補酵素 豚肉、そば、玄米など
ビタミンB2 脂質の代謝にかかわる補酵素 豚レバー、ウナギ、ブリ、モロヘイヤなど
ビタミンB6 アミノ酸の再合成に必要な補酵素 カツオ、マグロ、鮭、豚肉など
ビタミンB12 たんぱく質の合成、アミノ酸の代謝など カキ、アサリ、サバ、ホッケなど
ナイアシン エネルギー代謝に必要な補酵素 マグロ、鶏むね肉、サバなど
パントテン酸 エネルギー代謝に必要な補酵素の構成成分 鶏レバー、鶏ささみ、納豆、アボカドなど
葉酸 赤血球の生成に必要 鶏レバー、菜の花、モロヘイヤ、ほうれん草など
ビオチン エネルギー代謝に必要な補酵素 牛レバー、豚レバー、鶏レバー、大豆、卵、ナッツ類など

ストレスを和らげる食べ物を使った簡単レシピ

ストレスを和らげる効果が期待できるレシピを紹介します。

<アボカドと卵のポテトサラダ>
じゃがいものビタミンC、アボカドのビタミンE、ゆで卵とチーズでトリプトファンを摂ることができます。

・材料(2人分)
じゃがいも     2個
アボカド      1個
ゆで卵       1個
プロセスチーズ   30g
マヨネーズ     大さじ2
ヨーグルト     大さじ1
粒マスタード    大さじ1
塩・こしょう    適量

・作り方
1.じゃがいもは皮をむいて大きめのひと口大に切ります。耐熱容器に入れてふんわりとラップをして500Wの電子レンジで5~6分加熱します。竹串がすっと通るやわらかさになったら水気をきって別のボールに入れ、軽くつぶして冷ましておきます。
2.アボカドは種を取って皮をむき、食べやすい大きさに切ります。
3.ゆで卵はフォークで荒くつぶし、チーズは1㎝角程度に切っておきます。
4.マヨネーズ、ヨーグルト、粒マスタードはあらかじめよく混ぜておきます。
5.材料を合わせて混ぜ、塩・こしょうで味を整えてできあがりです。

※じゃがいもは電子レンジ加熱をすることで、茹でるよりもビタミンCを多く残すことができます。使用する電子レンジの機種によって、加熱時間は調節してください。
※お好みでくるみやスライスアーモンドなどをトッピングすると、さらにビタミンEの摂取量を増やすことができます。

<豚肉とモロヘイヤの炒め物>
豚肉のビタミンB1・B6、モロヘイヤのビタミンB2・葉酸、厚揚げのトリプトファンが摂れます。ごま油にもビタミンEが含まれます。

・材料(2人分)
豚ロース薄切り肉  150g
厚揚げ       1/2枚
モロヘイヤ     200g
にんにく      1片
ごま油       大さじ1
しょう油      大さじ1
酒         大さじ1
みりん       大さじ1
塩・こしょう    適量

・作り方
1.モロヘイヤはさっと洗って水気をきり、茎と葉の部分に分けて5㎝に切ります。
2.厚揚げは食べやすい大きさの短冊切りにしておきます。
3.豚肉は食べやすい大きさに切り、にんにくはみじん切りにしておきます。
4.塩・こしょう以外の調味料は混ぜておきます。
5.フライパンにごま油を入れて火をつけます。
6.豚肉を炒め、色が変わり始めたら、にんにくとモロヘイヤの茎、厚揚げを入れます。
7.油がまわったらモロヘイヤの葉を加え、調味料を入れて炒め合わせます。最後に塩・こしょうで味を整えてできあがりです。
※できるだけ強火で短時間で加熱するようにしましょう。

ストレスを和らげる方法

ストレスを感じたときに、すぐにできることがあります。緊張状態が続いたときや、疲労が蓄積していると感じたときには、意識して次の方法を試してみましょう。

呼吸を整える

人は感情が大きく動いたときや深く集中しているとき、緊張感が強いときなどは、無意識のうちに呼吸が浅くなったり早くなったりしています。意識的に深呼吸を数回繰り返してみましょう。ストレッチなどで体を動かすことも有効です。

良い睡眠をとる

睡眠は心身の疲労を回復するためにとても重要です。忙しいときほど、睡眠時間を確保するように心がけましょう。昼休憩の時間に30分以内の短時間の昼寝をすることも疲労回復に効果的です。

ストレスを認める

実際には心身ともに無理が続いていても、自分ではそれほどストレスを意識していない場合もあります。そのような場合は、まず自分に対してのストレスを認識することが必要です。1日を振り返り、イライラしたり納得がいかなかったことなど、感情が大きく動いた事柄を思い出し、紙に書き出してみましょう。ここで大切なのは「書き出す」ことです。頭の中だけで思い返すのではなく、書き出すことで客観的に見ることができます。また書き出すのは自分の感情だけではなく、そのときの出来事を全て書き出すようにします。自分がどのような場面で感情が動き、ストレスを感じたのかを客観的に見直すことで、次に同じような場面があったときに異なった対処ができたり、そのような場面を意識的に避けることもできるかもしれません。

ストレスを和らげるために

ストレスを和らげるためには、バランスのとれた食事を日頃から継続していることが大切です。しかし忙しかったり疲れているときには、栄養バランスを考えて食事の用意をすることが、むしろストレスになってしまうこともあります。そのようなときには無理をせず、市販品を上手に利用しましょう。

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