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HOME > コラム一覧 > プロテインの効果的な摂り方について / 更新日:2020年9月4日
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プロテインの効果的な摂り方について

プロテインの効果的な摂り方について

プロテインと聞くと、スポーツ選手や体を鍛えている人たちが摂るものというイメージがあるかもしれません。しかしプロテインは上手に利用することで、子供から高齢者まで健康の維持に役立てることができます。

プロテインとは

プロテイン(protein)とは日本語でタンパク質のことですが、現在の日本では、一般的に「プロテイン」というと、タンパク質を主成分としたプロテインサプリメントを指していることが多いようです。

タンパク質は体を作る材料

タンパク質は人の体の構成成分であり、体の15~20%はタンパク質が占めています。タンパク質は筋肉や臓器を作っているだけではなく、爪や髪の毛、ホルモンや免疫物質などの材料にもなります。体内ではタンパク質の分解と合成が繰り返されることで爪や髪の毛がのびたり、筋肉や臓器も古くなった部分は分解して排出し、食事から摂取したタンパク質を材料にして再生しています。年齢や性別、体格などよっても異なりますが、健康な成人では、毎日分解した量と同じ量のタンパク質を合成しているといわれています。そのうちおよそ2/3量は体内に貯蔵されているタンパク質を再利用しますが、1/3量は食事から摂った新しいたんぱく質が使われます。そのため、毎日食事からタンパク質を補充する必要があります。

タンパク質はアミノ酸から作られる

タンパク質はアミノ酸が50個以上結合したもので、20種類のアミノ酸のさまざまな配列によって作られています。20種類のアミノ酸のうち9種類は必須アミノ酸と呼ばれ体内で作り出すことができないため、食事から摂取する必要があります。他の11種類は体内で作り出すことができます。

【アミノ酸の種類と特徴】

分類 主な種類 特徴
必 須 ア ミ ノ 酸 バリン 分岐鎖アミノ酸(BCAA)のひとつ。血液中の窒素バランスを調整する。
ロイシン 分岐鎖アミノ酸(BCAA)のひとつ。肝機能の向上や筋肉を強化する。
イソロイシン 分岐鎖アミノ酸(BCAA)のひとつ。成長促進や血管拡張、肝機能の向上や神経の働きを助ける。
メチオニン ヒスタミンの血中濃度を下げる。
フェニルアラニン 神経伝達物質として働く。食欲抑制や鎮痛効果がある。
トリプロファン ビタミンの1種であるナイアシンの原料となる。セロトニンの生産を助け、安眠効果がある。
ヒスチジン 子どもは体内で合成できない。神経機能をサポートする。
スレオニン 動物性たんぱく質に多く含まれる。脂肪肝の予防、成長促進の働きがある。
リジン 動物性たんぱく質に多く含まれる。カルシウムの吸収を促進し、ホルモンや酵素を生成する。
非 必 須 ア ミ ノ 酸 アラニン 全てのタンパク質に豊富に含まれる。エネルギー源として最も利用されやすい。
グルタミン 筋肉に豊富に存在する。胃粘膜を保護する。
グルタミン酸 うま味成分のひとつでもある。
アルギニン 成長に重要な働きを持つ。
アスパラギン酸 カリウムやマグネシウムの吸収を高める。乳酸の分解を促進し、疲労回復の効果がある。
アスパラギン アスパラガスの芽から発見された。エネルギーの生産を助け、運動の持久力を向上する。
システイン 毛髪や体毛、爪に多く含まれる。メラニン色素の生成を抑制する。
プロリン コラーゲンの構成アミノ酸のひとつ。脂肪燃焼にかかわる。
グリシン 最古のアミノ酸といわれ、もっとも単純な構造を持つ。血中コレステロールを低下させる効果がある。
セリン リン脂質やグリセリン酸の材料となる。保湿成分として化粧品にも使用される。
チロシン 必須アミノ酸のフェニルアラニンから生成される。いくつかの神経伝達物質や甲状腺ホルモンの材料となる。

特別な機能を持つアミノ酸

・BCAA
BCAAは必須アミノ酸であるバリン・ロイシン・イソロイシンの3つの総称です。BCAAは筋肉で使われる割合が高く、運動に深くかかわるアミノ酸といわれます。運動によって血液中のブドウ糖などエネルギー源となるものが少なくなると、自らの筋タンパク質を分解してエネルギーとして使い始めます。この状態が続くと筋力の低下を招く可能性があるため、運動前や運動時にBCAAを摂取することで筋タンパク質の分解を抑え、運動効率が上がると考えられています。また運動によってBCAA量が減少すると、脳内に疲労誘発物質であるセロトニンが増加することで疲れを感じるといわれています。そのため運動前や運動時にBCAAを摂取することで、疲労感を軽減できる可能性があります。

・グリシン
非必須アミノ酸で、体内に広く存在しています。グリシンには寝つきを良くしたり、睡眠の質を高める効果が期待できるといわれています。

味の素株式会社のウェブサイト「いきいき健康研究所」です。グリシンと睡眠について説明されていますので、ご参照ください。
https://report.ajinomoto-kenko.com/suimin/kaiketsu.html

プロテインの種類

一般的なプロテインは、原材料によって大きく3種類に分けることができます。

ホエイプロテイン

ホエイプロテインは牛乳に含まれるたんぱく質の一種です。ヨーグルトにできる透明の上澄みがホエイ(乳清)で、このホエイに含まれているタンパク質がホエイプロテインです。ホエイプロテインはカロリーが低く、水溶性で体内への吸収が速やかなのでトレーニング直後のタンパク質補給に適しているといえます。ホエイプロテインは製法の違いによってもそれぞれに特徴があります。
・WPC製法
Whey Protein Concentrate(濃縮乳清タンパク質)の略です。濃縮膜処理法とも呼ばれます。原料の乳清をフィルターでろ過して得られた液体を濃縮します。タンパク質75~85%、脂質を約1~2%、糖質を5~10%含有しています。乳糖が残りやすいため乳糖不耐症の人には腹部膨満感などの症状がおこりやすく適しませんが、もともと乳清に含まれているビタミンやミネラルを多く残すことができます。
・WPI製法
Whey Protein Isolate(分離乳清タンパク質)の略で、イオン交換法とも呼ばれます。タンパク質以外の成分はほとんど除去され、タンパク質含有量は約90%と高く、低脂質・低糖質といえます。乳糖もその大部分が除去されるため、乳糖不耐症の人にも適しているといえます。
・WPH製法
Whey Protein Hydrolysate(加水分解乳清タンパク質)の略です。微生物に含まれる酵素によってより微細なペプチドの状態(アミノ酸が2個以上、50個未満結合したもの)に分解したものです。ペプチドにすることで吸収がさらに速やかになります。

カゼインプロテイン

カゼインプロテインは、ホエイプロテインと同様に牛乳が原料です。主成分のカゼインは生乳を構成するタンパク質の約80%を占めます。カゼインプロテインは不溶性で凝固しやすく、体内への吸収は比較的ゆっくりです。

ソイプロテイン

ソイプロテインの原料は大豆です。大豆のタンパク質部分を粉末にしているので、植物性たんぱく質を効果的に摂取できます。消化吸収はゆっくりで、大豆に含まれるイソフラボンの効果も期待できます。

プロテインの目的別、効率的な摂り方

プロテインには必須アミノ酸をバランスよく摂取できるものや、特定のアミノ酸を摂取するためのもの、アミノ酸以外の栄養素を添加したものなど、いろいろな種類があります。形状は液体、または粉末を液体に溶かして飲むタイプが多いですが、ゼリーやビスケットなどの商品もあります。持ち歩くことができ、手軽に摂取できるので、目的に合ったタイミングで効率よく摂ることができます。

子どもの成長

子どもの成長にバランスの良い食事は欠かせません。中でもタンパク質は、筋肉を作る以外に免疫力の維持などにもかかわっており、子どもの健やかな成長には不可欠です。好き嫌いが多く偏食がある子どもに、プロテインを利用するのは効果的といえます。
タンパク質の吸収を高め、筋肉量を増やしたり骨の健康維持にも必要な成長ホルモンは、睡眠中に分泌されています。特に眠り始めの3時間は成長ホルモン分泌のゴールデンタイムといわれ、タンパク質の吸収が高まります。就寝直前にプロテインを摂取することは胃腸に負担をかけてしまうため、就寝の1~2時間前くらいを目安にプロテインを摂取すると、効率よく吸収されると考えられます。

スポーツをする子供

スポーツをしている子どもの場合、成長に必要な栄養量に加えて、スポーツによって消費される栄養量が必要です。トレーニングや練習の頻度や内容によって付加する栄養量は異なりますが、まずは毎日3食の食事をしっかり摂ることが基本です。3食だけで十分な栄養量を摂りきれないときには補食(おやつ)を摂ります。食が細くて食事をたくさん食べられない子どもの場合も、補食が有効です。サンドイッチやおにぎり、ゆでたまご、サラダチキン、バナナ、牛乳など手軽に食べられるものを、トレーニングや練習後、あまり時間をおかずに補給することで、筋肉の合成が促進されたり疲労を回復させる効果が期待できます。補食にプロテインを利用すれば、手軽で効率よくタンパク質を補うことができます。

筋トレ

強い負荷をかけたトレーニングによって筋肉は傷つき疲労しますが、適切な栄養補給と休養によって筋肉は修復され、トレーニング前よりも太くなります。これを超回復と呼びます。この超回復を繰り返すことで筋肉は発達しますが、筋肉を効率よく作るには材料となるタンパク質を適したタイミングで摂取することが大切です。トレーニングをするときに必要なタンパク質の量はトレーニングの強度によって異なり、体重1㎏あたり1.2~2.0gといわれています。トレーニングの強度によって必要なタンパク質の量には大きな差があるため、自分のトレーニング量と、それに応じたタンパク質の必要量を知っておきましょう。トレーニング後30分は栄養の吸収率が高まっているといわれています。トレーニング後できるだけ速やかにプロテインを摂取することで、効率よく超回復ができるといえます。

ダイエット

理想の体重とボディラインを維持するためにもプロテインは役立ちます。減量するときも、維持していくときも、基本は毎日の食事です。カロリーを抑えても栄養は十分に摂らなくてはなりませんが、カロリーを抑えようとすると肉や魚などの摂取量が減少し、タンパク質が不足する可能性があります。そのような場合に、プロテインを利用してタンパク質を補いましょう。朝食によって血糖値が上がり、体内時計がリセットされて日中の活動量が高まります。自律神経のバランスを整え、効率よくエネルギー消費をするためにも、朝食は必ず摂りましょう。朝食を整えるのが難しいときには、全粒粉のパンなどと組み合わせてプロテインを摂るのも効果的です。昼食はタンパク質をメインにしっかりとボリュームを確保しましょう。糖質の摂り過ぎに注意し、脂質の少ない肉や魚などをメインに野菜類をたっぷり摂りましょう。夕食までの間に空腹を感じたときは、ソイプロテインを利用すると、消化吸収がゆっくりなので空腹感も抑えられ、夕食の食べ過ぎを防ぐことができます。夜遅くなって糖質を摂ることは脂肪を蓄積しやすくなるため、夕食は遅くても就寝する1~2時間前までには食べましょう。一緒にプロテインを摂るのも有効です。ビタミンやミネラルを添加したプロテインを選べば、栄養のバランスを整えるためにも役立ちます。

高齢者の筋力維持

高齢者はさまざまな要因によって、十分な食事量が確保できないことがあります。食事量を増やすことは高齢者にとって負担となることもあるため、食事の不足分を補う目的でプロテインを利用しましょう。肉や魚などタンパク質を摂れる食品だけが不足しがちな場合と、食事の全体量が減少している場合があるので、状態に応じて製品を選ぶことが大切です。食事量の全体が減少している場合は、ビタミンやミネラルなどタンパク質以外の栄養素が添加されている製品を選ぶと、効率よく栄養素の不足が補えます。高齢者向けの商品もあるので、ドラッグストアやかかりつけの病院、福祉施設などの栄養士に相談してみましょう。タンパク質などの栄養素を十分に摂取してウォーキングや筋トレなどの運動を行うことで、筋力が維持されてサルコペニアを予防することができます。

HMBサプリメント

HMB(β-Hydroxy-β-MethylButyrate)は正式名称をβヒドロキシβメチル酪酸といい、日本名で3-ヒドロキシイソ吉草酸とも呼ばれます。必須アミノ酸のひとつであるロイシンが筋肉や肝臓で代謝されるときに生成される代謝産物で、筋肉の合成を促進し、分解を抑制する効果があるといわれています。牛乳や肉、アボカドやグレープフルーツなどの食品にも含まれていますが、効率よく摂取するためにはサプリメントの利用が有効とされ、日本では2010年から国内の販売が可能となっています。HMBの効果について行われた実験では、HMBサプリメントの摂取とレジスタンス運動を組み合わせた結果、高齢者においても筋肉量や筋力に有意な改善が認められており、高齢者のサルコペニア予防にも効果が期待できるといえます。

プロテインを摂るときの注意点

年代やプロテイン摂取の目的にかかわらず、基本は毎日の食事です。プロテインは、あくまでも食事では摂りきれないタンパク質を補うために利用しましょう。適切な摂取量がわからない場合は、スポーツクラブのトレーナーや、学校の栄養教諭、かかりつけ病院の管理栄養士などに相談してみましょう。体質によっては摂取できない場合もあります。アレルギーのある場合は、あらかじめ原料や成分表示を確認してから摂取してください。また、病気によってはタンパク質の摂取量に注意が必要なことがあります。持病のある場合は、必ずかかりつけの医師に相談してから利用しましょう。

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まとめ

プロテインはアスリートや特別なトレーニングをしている人だけが利用するものではありません。目的に合わせて適切に摂取することで、運動能力の向上だけではなく、健康の維持・増進に役立てることができます。適切な利用の仕方についてわからない場合は、スポーツクラブや学校、病院や福祉施設の栄養士などに相談してみましょう。

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