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水分の摂り方ととろみ剤 むせやすい方の為に

作成日:2019年8月10日

こんにちは!配食のふれ愛のコラム担当です!
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水分の摂り方ととろみ剤 むせやすい方の為に

高齢者の方は、水分を飲むときにむせ込むことがよくあります。強くむせ込む苦しさから、水分をひかえるようになると、脱水症やその他の疾患のリスクが高まることがあります。

むせずに水分を摂るための工夫について紹介します。

どうして水分はむせやすいのか

食べ物を飲み込むときには、食べ物を噛みながらだ液と混ぜ、自分が飲み込みやすい大きさ、硬さの食塊を作り、咽頭へ送り込みます。食塊が咽頭へ送り込まれると、反射によって気管に蓋(喉頭蓋)がされて、食塊は食道へ入っていきます。では液体の場合はどうでしょうか。

水分がむせやすい理由

水分を飲むときも、自分が飲み込みやすい量をいったん口中に溜め、舌を上顎に押し付けるようにして咽頭へ送り込みます。その後は反射によって気管に蓋がされ、食道へ水分が流れていきます。のどが渇いていてゴクゴクと飲むときも、同じ運動を連続して繰り返しています。水分を摂るときに問題となるのが、その物性です。食べ物の場合は食塊が形成されれば、口の中に留めておくことは比較的容易です。しかし液体の場合はその流動性によって、食べ物を口の中に保持するよりも、舌や頬など摂食嚥下に必要な器官の筋力と、器官同士の協調が必要となります。

水分が咽頭へ送り込まれた後も、反射で蓋が閉まるのがほんの一瞬遅れただけで、液体は食道へ流れ込み、むせます。つまり舌や頬や頸部など摂食嚥下に必要な器官の筋力低下や、運動機能の低下、器官同士の協調性の低下などによって、一連の嚥下運動が液体の流れる速さに追いつけない場合に、むせ込むことがあるといえます。

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むせないようにするには

むせないように水分を摂るためには、いくつかのポイントがあります。

1.飲むときの姿勢
コップやペットボトルなどから飲むときには、上を向いた姿勢になりがちです。顎が上がった姿勢は、食道が潰れて気管が広がっている状態になるため、気管に水分が入りやすい姿勢といえます。飲み物を飲むときは背中を伸ばして座り、上を向かないように気をつけながら飲みましょう。

2.飲み方
少量ずつ口に入れ、一口ずつ飲むようにしましょう。何かに気を取られたりせず、水分を飲むことに集中することも大切です。口唇や舌の機能低下によって一口の量を調節することが難しいときには、ストローを使用するとむせにくいこともあります。

3.水分の物性を変える
凝固剤を使って固形化(ゼリー化)したり、とろみをつけることで、水分の流動性を低下させます。

4.嚥下体操をする
摂食嚥下に必要な筋力や運動機能を維持するための嚥下体操をしましょう。食前に行うことが効果的です。ぜひ習慣にしましょう。

簡単にできる嚥下体操の動画です。動画に合わせて一緒にやってみましょう。
食事前の5分で食事しやすくする体操

水分にとろみをつける

水分にとろみをつけることで、むせにくくすることができます。適切なとろみの状態は人によって異なり、水やお茶ではむせやすい人でも、ヨーグルトドリンクや牛乳などではむせずに飲めることがあります。とろみがついていれば安全ということではなく、飲む人に合わせたとろみの状態を作ることが大切です。

学会分類2013(とろみ)早見表

日本摂食嚥下リハビリテーション学会が発表した「嚥下調整食分類2013」では、食事と分けて水分のとろみの段階について早見表が作られています。

段階1:薄いとろみ 段階2:中間のとろみ 段階3:濃いとろみ
英語表記 Mildly thick Moderately thick Extremely thick
性状の説明
(飲んだとき)
・「drink」するという表現が適切なとろみの程度
・口に入れると口腔内に広がる液体の種類・味や温度によっては、とろみがついていることがあまり気にならない場合もある
・飲み込む際に大きな力を要しない
・ストローで容易に吸うことができる
・明らかにとろみがあることを感じ、かつ「drink」するという表現が適切なとろみの程度
・口腔内での動態はゆっくりですぐには広がらない
・舌の上でまとめやすい
・ストローで吸うのは抵抗がある
・明らかにとろみがついていて、まとまりがよい
・スプーンで「eat」するという表現が適切なとろみの程度
・ストローで吸うことは困難
性状の説明
(見たとき)
・スプーンを傾けるとすっと流れ落ちる
・フォークの歯の間から素早く流れ落ちる
・カップを傾け、流れ出た後には、うっすらと跡が残る程度の付着
・スプーンを傾けるととろとろと流れる
・フォークの歯の間からゆっくりと流れ落ちる
・カップを傾け、流れ出た後には、全体にコーティングしたように付着
・スプーンを傾けても、形状がある程度保たれ、流れにくい
・フォークの歯の間から流れ出ない
・カップを傾けても流れ出ない(ゆっくりと塊となって落ちる)

とろみ剤の種類

とろみ剤はその主成分と生産・使用されていた時期によって大きく3つに分けることができます。

1.主成分がデンプンのもの(第1世代)
とろみがつき始めるのは早いのですが、安定性が低くだ液や飲み物の影響をうけます。使用量が多く、特有のにおいがあり、混ぜた液体は白っぽく濁ります。現在デンプン系の製品は減少していて、あまり使われることはありません。

2.主成分がデンプンと増粘多糖類のもの(第2世代)
少量でとろみがつきますが、飲み物の温度の影響をうけます。使用量が多いとべたつきが強く、時間が経つととろみの状態が変化します。十数年前には広く使用されていた商品ですが、現在はあまり使われなくなっています。

3.主成分がデキストリンと増粘多糖類のもの(第3世代)
味やにおいがほとんどなく透明感があります。べたつきが少なく、時間が経っても変化はほとんどありません。現在、主に使用されているとろみ剤はこのタイプです。

主成分であるデキストリンはデンプンを加水分解したもので、増粘多糖類とは食品に粘性を与えるために加えられる添加物です。ペクチン、グアーガム、キサンタンガム、タマリンドガム、カラギーナン、プロピレングリコール、カルボキシメチセルロースなどがありますが、このうち2種類以上を増粘の目的で添加する場合に「増粘多糖類」として、まとめて表示してよいことになっています。そのため多くのメーカーでは、商品の特徴となるその配合について明らかにしていません。

良いとろみ剤の選び方は

・においや味に変化がなく、飲み物が濁らないこと
・だまになりにくいこと
・べたつきがないこと
・とろみが短時間で安定し、時間が経っても変化しないこと

現在、一般的に販売されているとろみ剤は、各メーカーが研究を重ねて作られているもので、十数年前とは比べ物にならないほど進化しています。第3世代と呼ばれるデキストリンと増粘多糖類が主成分のとろみ剤は、それぞれの特徴を持ちながら、上記の条件をほとんど満たしています。しかし商品によって配合や添加されている内容が異なるので、ぜひサンプルを使用して、使用感の確認と実際に飲んでみることをお勧めします。

・経済的であること
・いつでも購入できること

これらは、味や使用感の他に重要な条件といえます。毎日すべての飲み物や水分に使用するとなると、ある程度まとまった使用量になります。金額を気にせず必要量を使えて、無くなりそうなときにすぐに買い足せることも、安全に水分を摂るためには大切なことです。

とろみ剤の使い方と注意点

とろみをつけたい液体に必要量のとろみ剤を加えて、すぐに数十秒間かき混ぜます。とろみ剤がしっかり混ざったら、混ぜ続けずにしばらくそのまま置きます。実際に飲む前にもう一度かき混ぜて、とろみの状態を確認しましょう。とろみのつけ方と使用量は、各商品の説明に従ってください。

同じとろみ剤でも混ぜる液体の種類や温度によって、とろみの強さや、とろみが安定するまでの時間が異なるため、飲む人の状態に応じてとろみ剤の量は調節しましょう。

乳酸菌飲料などの酸性飲料や、牛乳や濃厚流動食(栄養補助飲料)などのたんぱく質を多く含む飲料はとろみがつきにくい傾向があります。牛乳などには専用のとろみ剤も販売されていますので、利用しましょう。

とろみをつける際に、だまができることがあります。だまは口当たりが悪くなるだけではなく、喉に詰まらせる危険もあります。だまができてしまったときは、ていねいに取り除きましょう。

とろみが強すぎた場合には、同じ液体を加えて混ぜることで調節することができます。しかしとろみが緩かった場合に、後からとろみ剤を追加するとだまができます。とろみが安定した後にとろみを強くしたい場合は、それよりも濃いとろみの液体を作ってから、混ぜ合わせることでとろみの強さを調整することができます。

とろみ剤は入れすぎると硬さやべたつきが出て、口腔内や咽頭に残留しやすくなります。誤嚥のリスクとなるので、とろみ剤の入れ過ぎには注意しましょう。適切なとろみの状態は飲む(食べる)人によって異なります。一人一人に合ったとろみの強さをみつけることが大切です。

水分をゼリーにする

とろみをつけてもむせが改善されなかったり、とろみをつけた飲み物を嫌がるような場合には、水分をゼリーにして提供することも試してみましょう。液体をゼリー状に固めるものをゲル化剤(凝固剤)と呼びます。

ゼリー化剤

とろみ剤と同じように、液体やミキサーにかけた食品に混ぜることでゼリー状に固めることができます。主な成分はデキストリンと増粘多糖類です。商品によっては混ぜた後に加熱の必要があるものもありますが、温かいお茶を、温かいままゼリー状にすることもできます。商品によって使用方法や注意点が異なるので、使用する際には病院や施設、地域の管理栄養士に相談しましょう。

寒天

身近な凝固剤のひとつで、海藻が原料です。寒天は昔からあんみつやところてんに使われてきました。寒天には棒寒天(角寒天)、糸寒天、粉寒天などの種類がありますが、粉寒天は事前に水にふやかす手間がなく手軽です。

・使い方
使用量の目安は、液体の量に対して1~2%ですが、0.5%程度からゼリー化します。粉寒天は分量の水に入れて加熱し、数分間沸騰させて煮溶かします。砂糖、塩などの調味料やその他の副材料は、寒天が完全に溶けてから加えましょう。果物や果汁など酸味のある食品と一緒に煮立てると固まらなくなることがあります。火を止めて粗熱がとれてから加えてください

・特徴
凝固力が強く、少量で多くの水分を固めることができます。弾力は少なく、サクサクと歯切れのよい食感です。加熱して煮溶かす必要がありますが、室温でも固まり始め、室温や体温で溶けだすことはないので、口中で溶けることはありません。そのため、寒天ゼリーを噛み砕く咀嚼力が必要で、噛んだ後は比較的まとまりにくいため、食塊形成能力が必要です。噛み砕かずにそのまま飲み込むと、窒息のリスクがあります。寒天ゼリーは切った断面から離水があります。切った寒天ゼリーは時間が経つと離水が進み、寒天ゼリー自体は硬くなります。

ゼラチン

ゼラチンは牛や豚の骨や皮に含まれているたんぱく質の一種であるコラーゲンからできています。板状の板ゼラチンと粉ゼラチンがありますが、板ゼラチンは事前に水に浸けてふやかす手間が必要なため、粉ゼラチンの方が手軽に使えます。

・使い方
使用量の目安は、液体の量に対して2~2.5%です。粉ゼラチンは、60℃くらいに温めた液体に直接入れて溶かします。煮立てると固まらなくなることがあるので、火を止めてから混ぜるようにしましょう。生の果物や果汁は、たんぱく質を分解する酵素を含むため、果物や果汁を使用する場合は加熱してから使うか、缶詰を使うようにしましょう。8~10℃で固まるので、冷蔵庫で冷やす必要があります。

・特徴
寒天に比べると弾力と粘性があります。25℃くらいから溶け始めるため、夏季は常温に長く置くと、ゼリーが緩んだり溶けることがあります。溶けてしまったゼリーは、再び冷やすと固まります。体温で溶けるため、口中でゼリー表面がわずかに溶けることでつるりとしたのど越しが得られます。しかし口腔内に長く持っていると液体になってしまい、むせ込む原因となります。

イオン飲料のゼリーレシピ

寒天とゼラチンの両方を使ったイオン飲料ゼリー7の作り方を紹介します。

【材料】(1ℓ分)
・イオン飲料  1リットル用粉末 1袋
・水  1ℓ
・粉寒天  4g
・粉ゼラチン  13g

【作り方】
1.鍋に水を1ℓ入れ、粉寒天を入れて混ぜます。
2.沸騰したら混ぜながら寒天を煮溶かし、イオン飲料の粉末を加えて混ぜ、火を止めます。
3.粉ゼラチンを振り入れてよく混ぜ、しっかり溶かします。
4.保存容器やコップなどに分け入れて、冷蔵庫でしっかり冷やします。

※ ゼラチンの性質で、室温が高い場合や体温で溶け始めます。
※ 寒天の性質で、切り口から離水があります。
※ イオン飲料の種類によっても、できあがりの物性が異なります。
※ イオン飲料以外の飲み物でも作ることができますが、飲み物の種類によって物性が異なります。
※ 硬さは食べる人の状態に合わせて作ってください。硬さの調節は粉ゼラチンの量を10~15gの範囲で増減してください。

水分ととろみ剤のまとめ

適切な水分摂取は健康を維持するために欠かせません。苦痛なく、安全に水分を摂っていただくためには、飲む人の状態に合った方法をみつけることが大切です。困ったときには、かかりつけの医療機関や福祉施設などの、医師や看護師、管理栄養士、言語聴覚士などに相談してみましょう。

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