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高齢者はインアウトバランスが崩れやすい!脱水症予防に有効な水分補給

作成日:2022年12月7日

こんにちは!配食のふれ愛のコラム担当です!
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高齢者はインアウトバランスが崩れやすい!脱水症予防に有効な水分補給

近年は夏の暑さが厳しくなり、脱水症や熱中症という言葉が一般的になっています。

特に高齢者は脱水症になりやすく、室内にいても脱水症によって命を落とす危険もあります。

高齢者の脱水症や熱中症を予防するために有効な対策と水分補給について考えてみましょう。

高齢者は脱水症になりやすい

高齢者は脱水症になりやすいといわれます。

それは加齢による身体の生理機能の変化や持病などに加えて、脱水症に気づきにくいことが理由のひとつです。

高齢者はもともと体内の水分が少ない

加齢とともに体内の水分量は減少していきます。体重に対する体内の水分比率は、子供では70%、成人は60%、高齢者では50%といわれています。

高齢者はもともと体の中に持っている水分が少ないため、脱水症になりやすいと考えられます。

また体内での生理機能の低下によって水分と電解質(イオン)のバランスがとりにくくなっていると、汗をかくことで容易に脱水症を引き起こします。

筋肉は水分の貯蔵庫

全身の水分のうちおよそ40%以上が筋肉組織に存在しているといわれます。筋肉組織の70%以上が水分であり、筋肉は多くの水分を保持しています。

体内から急激に水分が失われて脱水状態になったとき、血管内の水分は減少します。

それを補うために細胞内の水分は血管に移動しますが、筋肉量が少ない場合、全身の水分の備蓄量が少ないため、血管へ十分な水分の補給が行われず、脱水症への進行・悪化が早まることにつながります。

また筋力の低下によって静脈から心臓に戻る血液の勢いが弱くなり、足のむくみの原因となります。

末梢への血流量が滞ることで放熱効果が低下し、熱中症のリスクも高まります。高齢者では筋肉量の減少や筋力の低下が、脱水症のリスクを高める要因のひとつといえます。

インアウトバランス

 健康な成人では一般的に、尿と便、汗や呼吸で1日におよそ2.5ℓの水分が排泄されるといわれています。

体調を維持するためには食事や飲み物から摂る水分と体内で生じる水分の合計(体に入る水分=IN)が、排泄される水分の合計(体から出ていく水分=OUT)と一致していることが必要です。

これを体内水分のインアウトバランス(水分の出納バランス)といい、いろいろな理由によって高齢者はそのバランスが崩れやすいといえます。

さらに体液に含まれる電解質も体内水分と同様に、インアウトバランスがゼロバランスであることが基本となります。

電解質とは

体液に含まれる電解質(イオン)には細胞の浸透圧を調整したり、筋肉細胞や神経細胞の働きを助けて体の機能を適切に維持したりする(恒常性の維持)ために重要な役割を果たしています。

適切なバランスが保たれていることが大切で、不足しても過剰になっても命にかかわる危険性があります。

主な電解質には、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、クロールなどがあり、これらのミネラルは水に溶けるとそれぞれ、陽イオンと陰イオンに分かれます。

・ナトリウムイオン:体の水分量や浸透圧の調整、神経伝達、筋肉の収縮などにかかわります。
・カリウムイオン:神経伝達、筋肉の収縮、心臓の収縮にかかわります。
・カルシウムイオン:神経伝達、筋肉の収縮にかかわる他、骨や歯の形成や血液凝固にも必要です。
・マグネシウムイオン:筋肉の収縮にかかわる他、骨や歯の形成や酵素の活性化にも必要です。
・クロールイオン:体の水分量や浸透圧の調整、胃酸の分泌などにかかわります。

高齢者が脱水症になりやすい理由

 高齢者が脱水症になりやすい理由には次のようなことがあげられます。

・もともと体内の水分の量が少ない。

体内の水分は筋肉の中に多く貯えられています。

一般的に高齢者は若いときよりも筋肉量が減少しているため、体内に保持している水分の量が少なくなっていることがあります。

・のどの渇きを感じにくい。

体内の水分が減少して血液が濃縮すると、脳の視床下部にある口渇中枢が刺激を受けて、のどの渇きを感じる仕組みがあります。

高齢者はこの口渇中枢の感受性が低下しており、のどの渇きを感じにくくなっていることがあります。

・水分を摂ることを忘れてしまう。

認知症の症状がある場合、飲み物をいつ飲んだかを忘れてしまって長時間水分を摂らないことや、「飲み物」という概念自体の認識が困難となっていることがあります。

・食事から摂っている水分が少ない。

食事の量が減っていて食事から摂る水分や塩分の量が減少している場合も、脱水症の原因のひとつとなります。

・トイレが近くなることを心配する。

高齢者はトイレが近くなって失禁を気にするために水分を控える傾向があります。

・摂食嚥下機能の低下によって水分がとりにくくなる。

水分によってむせ込むようになると、むせ込んだ時の苦しさや誤嚥のリスクを気にして、水分が摂りにくくなることがあります。

・疾病や利尿剤による尿量の増加や、薬の副作用による発汗や排泄量の増加。

糖尿病や腎機能の低下などがあると、体内での水分の調節がうまくできず尿量が多くなることがあります。

また高血圧や腎不全、他の疾病の治療のために利尿剤を服用している場合は、尿量が増加していることがあります。

高齢者は排便コントロールのため、下剤を使用している場合も多く、副作用による下痢にも注意が必要です。

疾病の状態によっては、医師から水分や塩分、カリウムなどの摂取に制限がある場合がありますが、慢性疾患の治療中の場合は、脱水症が疑われるときの対処法について事前に医師と相談しておくようにしましょう。

生活環境もチェックが必要

特にたくさん汗をかくような環境ではなくても、日常生活の中で脱水症を引き起こしやすいケースがあります。

・室内の温度や湿度が高い。

室内にいても脱水症がおこる可能性はあります。室温が28℃を超えている場合や、高湿度で風通しが悪い場合は、脱水症のリスクが高くなります。

日当たりのよい部屋や西日が当たる部屋は、思いの外室温が高くなっていることがあります。

体で感じる温度や湿度には個人差もあるため、室温計・湿度計を活用して数値で確認するようにしましょう。

脱水症・熱中症予防の目安は、室温28℃、湿度50~60%です。温湿度計は冷暖房の風が当たる場所や直射日光が当たる場所を避け、風の流れの少ない場所に設置しましょう。

高齢者はエアコンの冷気が苦手な方も多いため、エアコンだけではなく扇風機を併用して空気を撹拌すると、エアコンの設定温度が高めでも部屋の中が均等に涼しくなることがあります。

・厚着の習慣がある。

高齢者は筋肉量の減少や血流が悪くなることが要因となり、「寒い」と感じて習慣的に厚着をしていることがあります。

1年を通して長そでを着用する高齢者や、夏でも就寝時に毛布を使用している高齢者は珍しくありません。

本人の体感だけではなく周りの人が声をかけて、着衣などの調整を促しましょう。

・寝室の環境

寝室の環境によっては、睡眠中に脱水症を発症する可能性があります。寝室の環境を良好に保つには、必要に応じて夜間もエアコンを利用しましょう。

一晩中エアコンを利用する場合は、設定温度は28℃以上に設定し、除湿運転で湿度設定を50~60%にしましょう。

湿度が下がることで室温が高めでも眠りやすい環境となります。エアコンをつけたままにしたくない場合はタイマー機能を利用しましょう。

眠る前にエアコンで室内を冷やしておき、就寝時に切タイマーを3時間後に設定すると、入眠しやすい環境を作ることができます。

脱水症とは

脱水症は、体内の水や電解質が失われた時に、それらが補給されないことでおこる症状です。

脱水症のタイプ

水欠乏性(高張性)脱水症混合性(等張性)脱水症食塩欠乏性(低張性)脱水症
口渇
口腔内乾燥
食欲不振
吐き気・おう吐
めまい
倦怠感
頭痛

脱水症には3つのタイプがあります。

1.水欠乏性(高張性)脱水症

水分が多く失われる脱水症です。多量の発汗や極端な水分摂取の低下が原因となることが多く、自ら水分補給が困難な乳幼児や高齢者に多いタイプといわれます。

のどの渇き、口腔粘膜の乾燥などの症状があります。比較的意識レベルは正常に保たれ、四肢の冷感や脈拍の異常は発生しにくいタイプです

2.混合性(等張性)脱水症

水分とナトリウムがほぼ同等に欠乏している脱水症です。

通常はのどの渇きを感じるため、水分補給をすることで改善しますが、水だけを補給した場合に、食塩欠乏性(低張性)脱水症に移行することがあります。

3.食塩欠乏性(低張性)脱水症

ナトリウムが多く失われる電解質欠乏性の脱水症です。水分以上に電解質(ナトリウム)の損失が著しい状態で、発熱やのどの渇きなどの症状が少なく、皮膚や粘膜の乾燥も少ないので、初期には自覚症状がなく気付きにくいのが特徴です。

進行すると全身の倦怠感や眠気、頭痛や血圧の低下といった症状と、四肢の冷感や脈拍が弱くなることがあります。

多量の発汗や嘔吐・下痢などの症状に対して、水だけを補充し続けることで起こることがあります。

脱水症のサインは

 自分からのどの渇きや倦怠感を訴えることが少ない、または訴えることができない高齢者の場合は、近くにいる人が脱水症のサインにいち早く気付くことが重要です。

・唇や口腔内の乾燥

適切な温度・湿度の場所にいても唇がカサカサしているときや、口腔内が渇いているときには、脱水傾向を疑いましょう。

・排尿の状態

トイレに行く回数がいつもより少ない、尿の色がいつもより濃い場合は、脱水症が疑われます。

・痰が絡む、痰が切れない

体内の水分が少ないことで痰の粘性が強まるため、痰が絡んだり痰の切れが悪くなったりします。

・わきの下の汗

誰でも通常わきの下は湿っているものですが、脱水症の場合は湿った感じがなくなっていることがあります。

・ハンカチーフサイン

手の甲の皮膚をつまみ上げた時、通常はつまんだ手を離せばすぐに元に戻りますが、脱水傾向がある場合はつまんだ手を離してもすぐに戻らないことがあります。

・手の親指の爪を押してみる

指先には毛細血管があり、手の親指の爪を押すと白くなりますが、離せばすぐに赤く戻ります。脱水症の場合は血流が悪くなっており、爪の色が赤く戻りにくくなります。

3秒を目安に赤味が戻らない場合は、脱水症が疑われます。

脱水症が引き起こす疾病

・脳梗塞

脱水症によって血液中の水分が減少し、いわゆる「血液ドロドロ」の状態となることで脳梗塞のリスクが高まります。

脳梗塞は、脳の血管に血液の塊が詰まって脳への血流が途絶えることで、脳へダメージが及ぶ病気です。脳梗塞はその原因によって大きく3種類に分けられます。

1つは脳の細い血管が詰まる「ラクナ梗塞」、2つめは頸動脈や脳の太い血管が詰まる「アテローム血栓性脳梗塞」、3つめは心臓にできた血栓が血流によって脳に運ばれて、脳の太い血管を詰まらせる「心原性脳塞栓症」です。

3つめの心原生脳塞栓症は心房細動によって引きおこされることが多い脳梗塞ですが、ラクナ梗塞とアテローム血栓性脳梗塞は高血圧や糖尿病のある場合は特にリスクが高く、夏季に脱水症が引き金となって発症しやすいといわれます。

実際に脳梗塞で救急搬送される人は、梅雨時から8月に増えるといわれています。

・せん妄

脱水症が進行すると「せん妄」という意識障害がおこることがあります。

せん妄では、見当識障害、睡眠障害、幻覚、妄想など、認知症と似通った症状があるため、速やかに補液の治療が行われないうちに、さらに脱水が進行してしまう恐れがあります。

同様に認知症のある場合は、のどの渇きや体調不良を適切に訴えることができないことで、脱水症の進行に気付きにくいことがあります。

日頃から十分な水分補給を心がけ、周囲の人が脱水症のサインを見逃さないことが大切です。

熱中症とは

気温の高いことが要因となって生じる健康障害の総称です。体内の水分や塩分などのバランスが崩れることでおこります。

体温調節ができなくなって、体温の上昇、めまい、倦怠感、けいれん、意識障害などがおこります。

脱水症と熱中症の関係

何らかの原因によって体液(水や電解質、またはその両方)が不足した状態が脱水症です。

熱中症は気温が高い環境下において脱水症が生じ、進行する状態です。

熱中症の分類と対処

・重症度Ⅰ度

めまい、立ちくらみ、こむら返り(足がつる)、大量の汗が出るなどの症状があります。この時点では意識ははっきりしていて、ほとんどの場合は自分で歩くことができます。

涼しい場所へ移動して安静にし、水分補給をしましょう。経口で水分摂取が可能であり、体温や血圧に異常がなく、症状が改善されれば特に受診の必要はありません。

・重症度Ⅱ度

頭痛、吐き気、倦怠感、脱力、集中力や判断力の低下などの症状があります。支えがないと自分では立てないことがあります。

涼しい場所へ移動して、着衣を緩めます。首やわきの下、足の付け根(鼠径部)などを集中的に冷やし、風を当てます。

水分補給は水よりも、塩分や糖分を含んだ経口補水液が効果的です。吐き気がある場合は、少量ずつ飲みましょう。

おう吐してしまう場合や、自分で水分が飲み込めない場合、水分補給をしても症状の改善がない場合は受診をしましょう。

・重症度Ⅲ

意識障害、けいれん、運動障害などの症状が起きた場合はすぐに救急車を呼びます。救急車を待つ間、涼しい場所へ移動して着衣を緩めます。

体を触って熱い場合は、首やわきの下、足の付け根(鼠径部)などを集中的に冷やし、風を当てます。

このような症状のある場合、水分補給は不可能なことが多いので、無理に飲ませることは止めましょう。

大塚製薬のホームページです。熱中症について詳しく説明されています。ご参考ください。
https://www.otsuka.co.jp/health-and-illness/heat-disorders/

マスク熱中症

 人は発汗以外にも体内の熱を放熱する仕組みを持っており、呼吸もそのひとつです。マスクをしていると呼吸が妨げられ、体熱放散がしにくくなります。

またマスク内は呼吸によって湿度が高くなっており、口渇を感じにくくなることも水分補給が不十分になる要因となります。

高齢者に限らず、マスクを着用していることで熱中症のリスクは高まると考えられるので、マスク着用時はさらに意識的に水分補給をすることと、周囲の状況に応じて、適宜マスクを外す時間も必要といえます。

 効果的な水分補給

消防庁のデータによると、2018(平成30)年の夏(6月~9月)に脱水症や熱中症で救急搬送されたのは95137人と、調査開始以来過去最多となり、そのうち65歳以上の高齢者が48.2%とおよそ半数を占めました。

脱水症は治療よりも予防することが重要です。日頃からのこまめな水分補給が大切ですが、夏季や入浴時など汗をかくことが予想される場面や、発熱、嘔吐、下痢などの体調不良時など脱水症のリスクが高まっている場合には、特に配慮した水分補給が必要です。

水分補給のタイミング

 効率の良い水分補給のタイミングは「コップ1杯の水を1日8回」です。1日3回の食事の時の他に、あと5回の水分補給タイムをとるようにしましょう。

①起床時:人は寝ている間にも汗をかいています。失った水分を補ってから、1日をスタートしましょう。
②③10時と15時ころ:お茶の時間、おやつの時間といわれる時間です。大人も子供も水分補給をしましょう。
④入浴時:入浴の前後に水分補給をしましょう。特に高齢者では、入浴中におこりやすい体調不良を予防するために重要です。
⑤就寝時:寝ている間に失われる水分を補っておきます。夜間にトイレが心配なときは、就寝1時間前に水分補給をして、就寝直前にトイレを済ませてから寝ましょう。

この1日8回の他にも、水分補給が必要なタイミングがあります。

・運動中とその前後:運動の種類や強度、気温などによっても異なりますが、運動中は汗などによって失われる水分量が増加します。

運動の前後と、運動中には15~30分ごとに水分補給をしましょう。また短時間に多量の汗をかく場合は、経口補水液やスポーツドリンクを利用しましょう。

・飲酒時:アルコール飲料は飲んだ量以上の水分が尿として排泄されることがあり、水分補給にはなりません。

飲酒したあと、入浴してそのまま寝てしまった場合、起床時に通常よりも多くの水分が失われてしまい、脱水症のリスクが高まります。

飲酒時はアルコールを飲んでいる途中にも水を飲むように心がけて、いつもよりも多めに水分を摂るように心がけましょう。

何を飲めばいいのか

 日常的な水分補給に適している飲み物はカフェインを含まない麦茶や水です。

夏の屋外での作業や運動などで短時間に多量の汗をかくようなときにはスポーツドリンクやイオン飲料などを利用するのもよいですが、日常的な水分補給には糖分を多く含むのでお勧めしません。

同様の理由でジュースなども飲み過ぎには注意しましょう。カフェインを含むコーヒーやお茶類、アルコールなどは利尿作用があるので、脱水症予防を目的とした水分補給には適しているといえません。

経口補水液とは

 経口補水液(Oral Rehydration Solution : ORS)は脱水時に不足している水と電解質を含み、それらの吸収速度を高めるために糖質(ブドウ糖)を少量配合した飲料です。

経口補水液を用いた経口補水療法は、開発途上国で流行したコレラによる脱水症の治療方法として注目を受けました。

開発途上国では衛生環境の整備の遅れから感染症が多発していました。

しかし医療設備や医師の不足などで点滴治療が困難であったため、嘔吐や下痢などの症状によって体から失われた水分および電解質を経口で補給することが必要でした。

その効果が実証されたことで、現在は開発途上国だけではなく先進国でも活用され、推奨されています。

経口補水液とスポーツドリンクの違い

 経口補水液は水分と電解質(ナトリウムなどの塩分)を補うために、一般的なスポーツドリンクよりも電解質の濃度は高く、またその吸収を高めるために糖の濃度は低くなっています。

軽度から中等度の脱水症には、スポーツドリンクよりも経口補水液の方が適しているといえます。

経口補水液は健康な人であれば日常的に飲んでも体調に影響はありませんが、特別な健康効果が期待できるものでもありません。

経口補水液は、あくまでも脱水症の改善や、脱水症のリスクが予想される場合の予防のために用いる飲料と考えましょう。

また疾患によって医師から水分やナトリウム、カリウムなどの摂取制限を指示されている場合は、経口補水液の利用については、かかりつけの医師に相談するようにしましょう。

自分で作る経口補水液

 脱水症が疑われるとき、手元に経口補水液がない場合は自分で作ることができます。

「1ℓの水に砂糖40gと塩3g」を混ぜるだけです。飲みにくいときは、レモン果汁を数滴加えてもよいです。

砂糖40gは大さじ4と1/3、塩3gは、サラサラとした精製塩であれば小さじ1/2が目安です。

水分補給に拒否がある場合

いろいろな理由で積極的な水分補給をしない高齢者の方の場合は、水分を飲料として提供するだけではなく、他の方法で水分補給を考えましょう。

・みそ汁やスープを提供する。

お茶や水などは飲まなくても、みそ汁などの汁物は好んで飲む場合もあります。食事のときにお茶や水などを添え、食事以外の時間に汁物を提供してみましょう。

・果物や野菜を利用する。

果物や野菜は水分の他にカリウムなども多く含み、脱水症の予防に有効です。

デザートやおやつに果物を使うことや、お茶うけにきゅうりやなすの浅漬けやトマトを出すと喜ばれることがあります。

・ゼリーを利用する。

見た目もきれいでのど越しのよいゼリーは、水分として意識せずに摂ることができます。

麦茶や紅茶をゼラチンや寒天を使ってゼリーにしておき、食べるときにシロップや黒蜜などをかければ、デザートやおやつとしても喜ばれます。

いずれの方法も、持病などによっては塩分や糖分の摂取に注意が必要な場合がありますので、かかりつけの医師や管理栄養士に相談してみましょう。

まとめ

高齢者の脱水症は夏季だけではなく、1年を通して注意が必要です。

定期的な水分補給の時間を設けることで生活のリズムも作ることができます。適切な水分補給で脱水症を予防しましょう。

飲料だけではなく、食事からも水分は摂ることができます。

食事中に生野菜やフルーツを加えることで、意識せずに水分を摂ることができ、カリウムも一緒に摂取することができます。

ただし疾患によって、水分やカリウムの制限が必要な場合もありますので、熱中症や脱水の予防については、あらかじめかかりつけの医師に相談しておくようにしましょう。

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この記事の作成者:S.M(管理栄養士)
この記事の提供元:シルバーライフ

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