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HOME > コラム一覧 > めまいの原因と、おきたときの対処と予防法 / 更新日:2019年10月16日
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めまいの原因と、おきたときの対処と予防法

めまいの原因と、おきたときの対処と予防法

めまいは男性よりも女性に多くおこる症状といわれます。めまいの原疾患は耳や脳にあることが多いですが、近年では寿命が延びたことにより、高齢者特有の原因によるめまいも増加しているといわれています。

めまいの種類と特徴

めまいは一瞬で治まることもあれば、長時間続く場合もあります。めまいの感じ方にも個人差はありますが、めまいの症状は大きく3つに分けられます。

回転性めまい

天井や景色がグルグルと回っているように見えたり、自分が回っているように感じたりするめまいは、回転性めまいと呼ばれます。急に強い症状があらわれることが多く、立っていられなくなったり、吐き気や嘔吐があることもあります。主に内耳の異常が原因の症状と考えられます。

浮動性めまい・動揺性めまい

地に足が付かないような、トランポリンの上を歩くようなフワフワした感覚の浮動性めまいや、足元がふらふらして地面が揺れているような感覚の動揺性めまいは、両耳の内耳の異常や脳の障害によっておこる症状と考えられます。立っていられないほどの強いめまいではなくても、長時間続くことがあります。

立ちくらみのようなめまい

急に起き上がったり、立ち上がったりしたときにくらっとしたり、一瞬目の前が真っ暗になるような感覚のめまいは、耳や脳の異常ではなく、脳への血流が一時的に不足することで起こる症状です。貧血や血圧の変化、自律神経のバランスの乱れなどが原因と考えられます。

めまいの原因:耳

耳が原因のめまいでは、めまいと同時に耳鳴りや難聴、耳閉感(耳がつまったような感覚)が生じることがあります。

良性発作性頭位めまい症

起き上がるときや寝返りを打ったときなど、頭を動かしたときにめまいがおこります。めまいは1分以内で治まることがほとんどですが、頭を動かすたびに繰り返します。中高年以降の女性に多く、高齢化に伴って患者数は増加の傾向にあります。

良性発作性頭位めまい症は、耳の奥にあるバランスを感知する「前庭」という感覚に異常が生じることで発症します。前庭には回転運動を感知する三半規管と、傾きを感知する耳石器があり、耳石器には耳石というカルシウムの粒が数百個付着しています。この耳石が何らかの理由で剥がれ落ち、三半規管に入り込むことでめまいがおこります。耳石がはがれる理由はわかっていませんが、いつも同じ向きで頭を横にする姿勢の多い人が発症しやすいといわれます。また中高年以降の女性に多いため、加齢に伴うホルモンバランスの変化や、骨粗しょう症とも関係があると考えられています。

三半規管から耳石が出れば、めまいは治まります。医療機関での治療は、医師が頭をゆっくりと動かして三半規管にたまっている耳石を出す「頭位治療」が行われますが、耳石が自然に耳石器に戻り、数週間でめまいが治まることもあります。また、自分でも行える「寝返り体操」もあります。

NHK健康チャンネルのサイトです。寝返り体操を動画で見ることができます。ご参考ください。
https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_592.html

メニエール病

メニエール病は内耳にあるリンパ液の異常によるものと考えられていますが、その原因ははっきりわかっていません。発作的に強い回転性のめまいがおきて、数分から数時間も続くこともあります。40歳以降に発症することが多く、発作を繰り返すことで聴力が低下することがあります。

治療は薬物療法が中心ですが、ストレスや疲労の蓄積が発作を誘発するといわれます。日常生活では無理をせず、規則的な生活を心がけましょう。十分な睡眠と、栄養バランスの良い食事も大切です。

内耳炎

内耳に炎症が起きることが原因でめまいがおきることがあります。急激に内耳に炎症が及んだ場合は、激しい回転性のめまいに加えて吐き気や耳鳴り、難聴などの症状があらわれます。慢性中耳炎から徐々に内耳へと炎症が及んだ場合には、軽いめまいや耳鳴りの症状が徐々に進行します。治療は主に抗生剤が処方されますが、慢性中耳炎がある場合には手術による治療が行われることもあります。

前庭神経炎

風邪の症状から1~2週間後に、突然の回転性のめまいがおこるのが前庭神経炎です。めまいの中でも非常に強い症状で、食事どころか動くこともできないほどです。数週間で自然に回復しますが、原因ははっきりとわかっていないことも多く、風邪症状のあとにおこることからアレルギー反応が関係しているのではないかと考えられています。治療はめまいを抑える薬や、ステロイド剤が処方されることもあります。

めまいの原因:脳

脳が原因のめまいでは、耳鳴りや難聴、耳閉感を伴うことはあまりありません。脳から生じるめまいは非常に強い、今まで経験したことがないようなめまいのことが多く、顔や手足のしびれやふるえ、物が二重に見える、力が入らない、言葉が出ないなどの症状を伴います。

脳卒中(脳梗塞・脳出血)

脳卒中によって平衡感覚の経路のどこかで障害がおきると、めまいがおこります。脳卒中によるめまいは数十分から数時間と長く続くのが特徴です。めまいの症状や程度は脳の梗塞部分や出血部分によって異なります。

てんかん

てんかんは、脳の神経細胞が過剰な電気的刺激によって異常な興奮をすることで発作がおこる病気です。てんかん発作にはさまざまな症状がありますが、めまいもそのひとつです。てんかんは子供の頃に発症する場合が多いのですが、現在は高齢者のてんかん発症率も上昇しています。高齢者のてんかんは、脳卒中の後遺症や加齢に伴う脳の異常、認知症なども関係しているといわれています。

めまいの原因:その他

気圧変化

気圧の変化によっておこるめまいや頭痛などの不快症状を気象病と呼びます。季節の変わり目や台風などの影響によってめまいや耳鳴り、頭痛などの症状が悪化することがありますが、これは内耳が気圧差の影響を受けやすいためと考えられます。普段から内耳の血流を良くしておくことで、気象病の予防や改善に効果があるといわれます。両耳をつまんで、上下に引っ張ったり、前後に回したりするマッサージが有効といわれます。

貧血

貧血が進行するとめまいがおこることがあります。この場合、貧血は正常値を大きく下回っていることが多く、鉄欠乏性貧血だけではなく、他の疾患や体内で出血を伴う疾患などが疑われることがあります。めまいの他に、息切れや強い疲労感、不眠や食欲低下、手足の冷感などがある場合は、医療機関を受診しましょう。

更年期障害

更年期とは閉経前後のおよそ5年間を指し、更年期にあらわれる、他の疾患を伴わない不快症状を更年期障害と呼びます。その更年期障害の症状のひとつにめまいがありますが、更年期障害のめまいについてははっきりわかっていないことも多く、必ずしも女性ホルモンの低下によってめまいがおこりやすいというわけではないようです。

熱中症

熱中症の初期症状にめまいがあります。夏季の猛暑日などにめまいを感じた場合は、すぐに日陰や屋内の涼しい場所に移動し、着衣を緩めて水分を摂りましょう。氷や保冷剤等がある場合は、首・わきの下・足の付け根を冷やします。軽いめまいの時点で適切な対処ができれば、重症の熱中症は回避できることがほとんどですが、しばらく休んでもめまいが治まらなかったり、水分が摂れない、頭痛や吐き気がするなどの場合には、医療機関を受診しましょう。

心因性のめまい

耳にも脳にも異常がなく、原因が特定できない場合に「心因性めまい」とされることがあります。精神的なストレスや自律神経の乱れが内耳や脳幹の機能に悪影響を及ぼして発症すると考えられています。原因となるストレスを取り除ければ、めまいの症状は治るはずですが、めまいの症状が強く生活に支障をきたすような場合や、症状が長く続く場合は心療内科を受診しましょう。

めまいが高齢者に多い理由

高齢者はめまいをおこしやすいといわれます。その原因は必ずしも耳や脳の疾患が原因とは限らず、原因がよくわからないこともあります。めまいをおこしやすい理由には次のようなことが挙げられます。

平衡感覚の低下(加齢性平衡障害)

高齢者では内耳や前庭神経、大脳皮質などの神経系が老化によって変性します。そのため平衡感覚のバランスを保つために必要な情報が処理できずに、めまいをおこしやすくなると考えられます。

血圧変動

加齢とともに血圧を調節する能力が低下し、血圧の変動が激しくなることがあります。血圧の急上昇や急降下によって脳に酸素や栄養が十分に供給されなくなり、めまいをおこしやすくなると考えられます。

薬の副作用

高齢者は高血圧や糖尿病の他、さまざまな疾患を持っていることが多く、治療のために薬も複数服用していることがあります。薬の中には、めまいが副作用に挙げられているものも多くあるため、めまいの原因となっている可能性もあります。

前庭神経の圧迫

加齢によって動脈硬化がおこると、動脈が延長して蛇行するようになります。そのため前庭神経が圧迫されて、耳鳴りとめまいの症状をおこします。治療は抗けいれん薬を投与したり、手術で血管と神経の間にスポンジを挟むことで完治する可能性があります。

めまいの対処と予防法

前述のように、脳卒中など脳の疾患が原因でおこるめまいの中には、命にかかわる場合もあります。めまいの他にも次のような症状があるときは、すぐに医療機関を受診するか救急車を呼びましょう。
・顔や手足にしびれがある。
・ろれつが回らない、言葉が思うように出てこない。
・物が二重に見える
・激しい頭痛や吐き気がある。 など

めまいやこれらの症状が比較的軽い場合でも、ひとりで受診に向かったり、自分で車を運転するようなことは止めましょう。途中で再発作がおきたり、事故につながる恐れがあります。医療機関を受診するときは誰かに連れて行ってもらうか、救急車を要請してください。

これらの症状がない場合や、原因がわかっているめまいの場合には、次のような対処をしましょう。

ゆっくりと安静にする

めまいがおきたときにはまず落ち着いて、いったんその場で安静にしましょう。歩いているときは止まる、立っている場合は座るなどして、急激な症状が落ち着いてから、休めるような場所へゆっくり移動します。めまいが強く動けない場合は、無理せず周囲の人に助けを求めましょう。また車の運転中にめまいがおきた場合は、車のスピードをゆっくりと落としてハザードランプをつけ、車を路肩に寄せて止めて休みましょう。

横になって休める場合は横になり、外からの刺激を少なくします。照明を暗くして目をつむり、テレビや音楽などは止めて静かに休みましょう。

ビタミンB群を積極的に摂る

ビタミンB12は神経の代謝にかかわっていて、めまいの治療薬として処方されることもあります。また睡眠のリズムを整える働きもあるといわれます。

ビタミンB1にも脳の働きを適正に保つ働きがあるので、めまいの予防には有効といわれます。ビタミンBにはB1、B2、B6、B12、その他にも仲間が数種あり、お互いが協力し合って働くため、ビタミンB群としてバランスよく摂ることが大切です。ビタミンB群は水溶性のため、体内にためておくことができません。毎日のバランスの良い食生活を心がけましょう。

ビタミンB群を多く含む食品

種類 主な働き 多く含む食品
ビタミンB1 糖質の代謝にかかわる補酵素 豚ヒレ、豚もも、そば、など
ビタミンB2 脂質の代謝にかかわる補酵素 豚レバー、うなぎ、ブリ
鰆、モロヘイヤ、牛乳、など
ビタミンB6 アミノ酸の再合成を助ける補酵素 カツオ、マグロ、鮭、豚ヒレ
バナナ、さつま芋、玄米、など
ビタミンB12 タンパク質合成、アミノ酸の代謝
正常な赤血球の生成
牡蠣、あさり、さば、ほたて
ホッケ、しじみ、など
ナイアシン エネルギー代謝にかかわり、補酵素の働きを助ける。
ビタミンB1・B6と助け合って働く
たらこ、マグロ赤身、鶏むね
サバ、鶏ささみ、とうもろこし、など
パントテン酸 善玉コレステロールを増やす
ホルモンや抗体を産生する
鶏レバー、鶏ささみ、納豆
アボカド、など
葉酸 正常な赤血球の生成を助ける 鶏レバー、菜の花、モロヘイヤ
ほうれん草、ブロッコリー、など
ビオチン 脂質・糖質・たんぱく質の代謝にかかわり、皮膚の機能を保持する 酵母、きのこ類、など

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カフェインを控える

カフェインには神経を興奮させる働きがあり、めまいの誘因になったり悪化させたりする可能性があります。コーヒーや紅茶、その他のお茶類の飲み過ぎには注意しましょう。カフェインは栄養ドリンク剤や、エナジードリンクと呼ばれる清涼飲料水にも多く含まれていることがあるため、注意しましょう。

生活のリズムを整える

めまいと自律神経のバランスは深いかかわりがあります。規則的な生活を心がけ、十分な睡眠をとって過労を避けましょう。バランスの良い食生活と無理のない運動、ストレスをうまく解消することも大切です。

めまいの原因と対処法まとめ

めまいの原因はさまざまで、自然に治ってしまうこともあれば、命にかかわる重大な症状としてあらわれることもあります。しかし、めまいの原因がわかれば適切な対処をとることもできるので、めまいの症状がつらい場合は自己判断せずに、医療機関を受診しましょう。

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