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本当は怖い高血圧の話・・特徴や合併症

作成日:2019年8月10日

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本当は怖い高血圧の話・・特徴や合併症

高血圧は患者数が日本で一番多い生活習慣病です。高血圧はサイレントキラーと言われ、自覚症状がないまま徐々に身体に悪影響を及ぼします。しかし、治療せずに放っておくと様々な病気を引き起こし最悪の場合命に関わることもある恐ろしい病気なのです。ここでは、高齢者に多い特徴や合併症、日常生活の注意点について詳しく解説します。

高血圧は高齢者に多い?

わが国では高血圧で治療を受けている患者は1000万人以上にもおり、65歳以上では3人に2人は高血圧だと言われています。高齢者の場合、加齢に伴い血管の弾力性が低下してしまうことや、塩分量の多い食生活などが原因となります。

高血圧は慢性化すると症状を感じにくく、そのまま放置してしまう人も少なくありません。しかし、高血圧は放っておくと動脈硬化を引き起こし、命に関わる病気にかかってしまうこともあります。そのため、高血圧は放置せずしっかり医療機関で治療を受けることが大切です。高血圧の治療には薬での治療だけではなく、生活習慣の改善も重要です。

高齢者の高血圧の特徴

1. 血圧、特に最高血圧(収縮期血圧)が高くなりやすい。

2. 血圧は高いが、脳の血流量は少ない。

3. 血圧変動のリズムが乱れやすい。

4. 糖尿病を併発しやすい。

5. 温度差などの影響で、脳卒中や心臓病を起こしやすい。

血圧が高いのに脳の血流量が少ない?

脳の血流は血圧の影響をあまり受けずに一定量を維持することができるようになっています。しかし、高齢になるとこの機能が低下し、脳に血液を送るために高い圧力が必要になります。そのため、薬で血圧を低下させると脳の血流がより低下しやすくなり、めまいや立ちくらみなどの症状が起こることがあります。

血圧変動のリズムが乱れやすい?

血圧は通常朝~日中は高めで、夜間に低くなります。しかし高齢者の場合、加齢に伴う自律神経の機能の低下や動脈硬化の影響で血圧変動のリズムが乱れ、夜間や寝ている時にも血圧が下がらなくなったり、早朝に血圧が高くなりやすくなることがあります。そのため心臓や血管に負荷がかかりやすく、脳卒中や心臓病のなどを起こしやすくなってしまいます。

糖尿病を併発しやすい?

厚生労働省の調査では、糖尿病の患者さんの約40%が高血圧を併発しています。また、高血圧の人は高血圧でない人の2~3倍も糖尿病になる確率が高くなることが分かっています。糖尿病と高血圧の関係はまだはっきりと解明されていませんが両方とも放置しておくと動脈硬化が進行し命に関わる病気の原因となってしまうこともあるため注意が必要です。

高血圧が原因となる病気

(1)動脈硬化症
動脈硬化は、血液中の悪玉コレステロールが動脈の血管に沈着しやすくなることで血管が硬くなり起こります。高血圧は動脈の壁が傷つきやすくなってしまうため、コレステロールが沈着しやすくなってしまうため、動脈硬化を促進してしまいます。

(2)脳出血
高血圧によって脳にある細い動脈が脆くなり、血管が破れて出血してしまうことで、脳の中に大きな血の塊ができ、脳の組織を圧迫して麻痺や手足のしびれ、めまいや頭痛、吐き気、嘔吐などの症状を起こします。50歳以上の高血圧の人に起こりやすく、出血の範囲が広いと命を落としてしまうこともあります。

(3)脳梗塞
高血圧は能動脈の動脈硬化も促進するため、血管が狭くなったところに血液の塊が詰まることで脳梗塞が起こってしまいます。血流が止まってしまうため、脳の組織がダメージを受けてしまい、麻痺や言語障害などの後遺症が残ってしまうことがあります。また、ダメージを受けた場所によっては呼吸や心臓の動きが止まって死に至ることもある病気です。

(4)心肥大症
高血圧では心臓がより強い力で全身に血液を送り出すことになり、心臓に負担がかかります。その状態が続くと心臓の筋肉が大きくなり心臓の壁が厚くなってしまいます。これを心肥大といい、心肥大となると心筋が酸素と栄養不足になりやすく、心臓の機能が低下してしまいます。

心臓に負荷がかかった状態のまま放置すると、心不全という心臓が弱った状態となり、息切れや呼吸苦など日常生活に支障をきたす症状が現れます。

(5)狭心症
心臓の血管が動脈硬化によって細くなり、一時的に血流が不足することで胸の痛みや呼吸困難、動機などの発作が起こる病気が狭心症です。労作時に症状が起こりやすく、発作は15分以内には治まることがほとんどです。

(6)心筋梗塞
狭心症がさらに進行した状態で、動脈硬化で細くなった心臓の血管に血液の塊が詰まり、血流が途絶えてしまう病気です。血流が途絶えると、心筋が壊死し、すぐに治療を行わないと心臓の機能は失われ命に関わります。心筋梗塞が起こると激しい胸痛が起こります。壊死した心筋は元には戻らないため、すぐに救急車を呼び、血管を開通する緊急手術を受ける必要があります。

(7)腎硬化症
高血圧が続き腎臓の中の動脈にも動脈硬化が起こると、腎臓の血流量が減り、腎機能が低下します。腎硬化症ではほとんど自覚症状がありませんが、腎機能が低下したまま治療せずにいると、慢性腎不全という病気に進行します。

さらに慢性腎不全が進行すると、過剰となった体液を尿として排泄することができにくくなっていくため、むくみや呼吸苦などの症状が現れ、透析療法が必要となることもあります。

高血圧の治療とは?

高血圧の治療では薬物療法、生活習慣の改善が基本です。生活習慣を改善するだけでも血圧は低下しますが、それでも下がりきらない場合には薬物療法を行います。

薬物療法は高血圧のタイプや他の病気の有無などを考慮し選択され、血圧の変動を見ながら微調整する必要があるため、定期的な通院が必要です。血圧が下がったからといって自己判断で内服を中断せず、医師の指示に従い治療を継続しましょう。

治療による目標血圧値(mmHg)

診察室血圧家庭血圧
若年者、中年者
前期高齢者(65~74歳)
140かつ90未満135かつ85未満
後期高齢者(75歳以上)150かつ90未満145かつ85未満
(様子を見ながら下げられれば)140かつ90未満135かつ85未満
糖尿病、慢性腎臓病患者130かつ80未満125かつ75未満

日常生活での注意点は?

・急な温度差に注意する
急な温度差があると血管が収縮して血圧が急激に変化するため、血管や心臓に大きな負担となります。そのため、気温が低いトイレでは事前にヒーターを設置したり浴室ではシャワーを出しておいたり、浴槽につかる前にかけ湯で身体を温めるなどの対策を行いましょう。

・こまめに水分をとる
高齢者では喉の渇きに気づきにくくなるため、水分が不足しやすくなります。血圧が高めで動脈硬化がある場合、水分が不足すると血管がつまりやすくなり、脳梗塞や心筋梗塞などが起こりやすくなります。そのため、喉が渇いていなくとも1~2時間おきにお茶や水などで水分補給するようにしましょう。

汗をかきやすい夏場はもちろん、冬も暖房が効いていると乾燥して水分が不足しやすくなります。また、睡眠中にも汗をかくため高血圧の人は夜寝る前や朝起きたときにもしっかり水分補給をしましょう。

・急激に身体を動かさない
急に立ち上がったり走ったりなど急激に動くと血圧は上がりやすくなります。特に朝は血圧が上がりやすいため、ゆったりと行動することを心がけましょう。行動する前に軽くストレッチをして活動の準備をすることで血圧の上昇を緩やかにします。

・ストレスを避ける
怒ったりイライラしたりすると血圧が急上昇しやすくなります。そのため、できるだけストレスは避け、ストレスを感じたときは気分転換を図るようにしましょう。

・禁煙する
タバコに含まれているニコチンには血管を収縮させる効果があるため、血圧が上がりやすくなります。また、タバコを吸うと血管内に血栓を作りやすくしたり、動脈硬化を促進してしまうため、高血圧を招きやすくなります。

血圧手帳を持ちましょう!

血圧手帳

血圧手帳とは、測定した血圧を記録するためのツールです。自分で書き込む手帳の他にもスマホのアプリを使って記録する方法もあります。血圧手帳に毎日の血圧を記録しておくことで、普段の血圧を医師がひと目で確認できるため、治療内容の決定や変更に役立ちます。

<血圧の測定方法>
毎日朝・夜の決まった時間に血圧を測定します。朝は起床後1時間以内、トイレを済ませ食事を摂る前に測定します。夜は就寝前に測定しましょう。測定は2回行い、平均値を手帳に記録します。

血圧を測定する際は、座って安静にした状態で行います。腕帯は直接、または肌着の上から巻きましょう。上着の袖をたくし上げてしまうと血管が圧迫され正しい値で測定できないことがあるためです。腕帯は肘にかからないようにし、心臓と同じ高さで計ります。測定中は身体や腕を動かさないようにしましょう。

高齢者に多い高血圧まとめ

高齢者の高血圧は放っておくと命に関わることがあり、決して甘く見てはいけない病気です。血圧を下げるためには病院で処方された薬を飲んで治療を受けるほかに、生活習慣を改善する必要があります。日常生活で血圧が急激に変動しないように注意するだけではなく、食事にも気を配ってみましょう。

高血圧には塩分の摂り過ぎは大敵です。血圧をコントロールするためには減塩を心がけるようにしましょう。低塩分の食事は味気なくて美味しくない、毎日作るのは大変、という方には宅配弁当がおすすめです。

高齢者向け配食サービス「配食のふれ愛」では、塩分が制限されていても美味しいお弁当を手軽に味わうことができ、 今なら無料試食サービスで2食まで試すことができます。この機会に是非お試しください。

参考;日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン」解説冊子
https://www.jpnsh.jp/data/jsh2014/jsh2014_gen.pdf

この記事の作成者:A.N(看護師)
この記事の提供元:シルバーライフ

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