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HOME > コラム一覧 > 秋を感じるムース食 季節の養生 介護食レシピ / 更新日:2019年11月10日
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秋を感じるムース食 季節の養生 介護食レシピ

秋を感じるムース食 季節の養生 介護食レシピ

加齢によりだんだんと咀嚼・嚥下が難しくなってくると、刻んだもの、柔らかいものを好まれるようになります。家族としても、同じテーブルを囲む際、おいしいものを共に食べたいものですね。しかし、ミキサー食やきざみ食は元の料理が何だったのかわかりにくく、食が進まない場合もあります。今回は、少し手間はかかるのですが見た目も楽しんでいただけるムース食作りのレシピやポイント、注意点をご紹介します。

介護食と咀嚼力・嚥下力

咀嚼力・嚥下力はなぜ落ちていくのでしょう

咀嚼・嚥下 一連の動作

まずは私たちが食べ物を口に入れてから飲みこむまでの一連の動作を見てみましょう。

1、先行期 食べ物を視覚から認識する。
2、準備期 食べ物を口に入れ、咀嚼し、唾液と混ぜ合わせて飲み込みやすい柔らかさ、水分量にする。
3、口腔期 咀嚼したものを下や頬の筋肉を利用して口から喉の奥の方へ移動する。
4、咽頭期 脳にある嚥下中枢の反射を受け、食べ物を飲み込み、食道へと移動する。
5、食道期 食べ物を胃へと移動する。
食べ物を口に入れてから飲みこむまで

各期での機能の低下

1、先行期 痴呆などで、食べ物としての認識ができなくなっていることがある。
2、準備期 口や舌、頬などの筋力の低下で咀嚼が難しくなる、また、年齢や薬の副作用で唾液の分泌が減り、食べ物と唾液を十分に混ぜ合わせることができなくなり、乾いて硬い食品などを嚥下に適した柔らかさ、水分量にすることができない。
3、口腔期 準備期における咀嚼や唾液との混合がうまくいっていない、また、舌や頬などの筋力の低下により、食べものを口の奥に送り込むことができない。
4、咽頭期 嚥下中枢の反射にかかわらず、軟口蓋が上がらずに水分や固形分が鼻に上がる。または喉頭蓋谷が下がりきらなかったり、声門の閉鎖が不十分だったりすることで気道への誤嚥してしまい、誤嚥性肺炎などを引き起こす。
5、食道期 蠕動運動などにより、食道に送り込まれた食べ物を胃へと送りこんでいく時、食道部分の筋肉が収縮することにより逆流を防ぐが、下部食道括約筋の筋力低下により、一旦胃に収まった食べ物及び胃液が食道に逆流し、逆流性食道炎や食道がんを引き起こすことがある。

介護食で咀嚼・嚥下を助ける

さまざまな介護食

このように咀嚼・嚥下に不自由が出てくる理由はいろいろな段階にあり、それぞれが絡み合って起こっていることがわかりました。
咀嚼・嚥下の状態により、介護食の種類や、召し上がっていただきやすい大きさ、柔らかさは様々です。

きざみ食

通常から少し柔らかめに仕上げた食事を2~3mmに刻んだもの。咀嚼には不自由があるが、嚥下には問題がない方向け。パラパラとしていて、咀嚼しても口の中でひとまとまりにならないものにはとろみ材などを活用し、あらかじめとろみをつけておくとよいでしょう。

やわらか食

柔らかく煮込んだ食材、またはミキサーにかけてどろどろにした食材をとろみ材やゼラチンなどを利用して固め直したもの。歯茎や舌でつぶせるくらいの柔らかさで、咀嚼力・嚥下力共に落ちてきている人向け。

ミキサー食

柔らかく炊いた食材をミキサーにかけ、どろどろにしたもの。咀嚼・嚥下ともに困難になってきている方向け。ミキサーにかけるとサラサラになってしまうものは、ペースト状にしたジャガイモやとろみ材、ゼラチンなどでとろみをつける。

ムース食

どろどろとしたミキサー食だと、見た目や色・食感の悪さから食欲がわかない方向けに、ミキサーにかけた食材を再び原形に似せて固め直したもの。通常の食事のように見えるものの、咀嚼力・嚥下力が落ちていても食べやすく嚥下もしやすいのが特徴。

ムース食を家庭で作る

ムース食をつくるときに あると便利な道具

ミキサーまたはフードプロセッサー、すり鉢

やわらかく茹でた食材を滑らかに潰します。念入りにすれば、すり鉢で代用可能。

絞り出し袋

エビのムースなどを絞りだすことにより、簡単にエビらしく形作ることができます。
100円ショップなどで購入できますが、手に入らなければビニール袋で代用可能。

ヘラ

ムースの表面をきれいに平らにする時に使用します。テーブルナイフで代用可能

流し缶・オーブンシート

ムースを蒸す際、簡単に取り出すことができます。ほとんどがステンレス製なので、電子レンジで作る際はオーブンシートを使用します。

蒸し器

ムースを蒸して作る時に便利です。深い鍋で代用したり、蒸さずに電子レンジで加熱したりしても作ることができます。

消毒用アルコール(食品用)・調理用使い捨てビニール手袋など

ムース作りは調理工程で多くの空気に触れ、いろいろな調理器具に触れ、と、食中毒の原因菌の汚染を受ける機会が多いです。

まな板や包丁などの調理器具の殺菌消毒はもちろん、手指に怪我をしている場合は、その部分に黄色ブドウ球菌が繁殖している場合がありますので、調理用のビニール手袋を使用し、食中毒予防に努めることが大切です。

基本のムース食の作り方とそのメニュー

鶏のムース
鶏のムース
中医薬膳学では、鶏肉は体を温める働きがあることが知られています。高タンパク低カロリーで、疲労回復物質を多く含んでおり、夏からの疲れが癒えない方に体力をつけたい場合にも効果的です。

【材料】
鶏ひき肉   100g
パン粉    大さじ2
じゃがいも  80g
(または蓮根)
片栗粉    小さじ1
日本酒    大さじ1
卵白     2個分

【作り方】
1、じゃがいもまたは蓮根は目の細かいおろし金ですりおろす。

2、鶏ひき肉、パン粉、塩、片栗粉、フードプロセッサーにかける。

3、卵白を加え、ふんわりとしてくるまで攪拌する。
このとき、飲食店でいただくソフトクリームのような柔らかさに仕上げます。
※よりやわらかく、ふんわりと仕上げたい場合は、卵白の半量をフードプロセッサーに加える。残りの卵白はをあらかじめ泡だて、まずは1/3量を加え攪拌する。ついで残りの卵白の方に鶏肉ペーストを加え、泡をつぶさないようにさっくりと混ぜる。ふわふわとして、すくうとぽってりと落ちるくらいにまとめる。

4、オーブンシートに厚さ1cm程度になるように均一に生地を伸ばし、蒸し器にかけるかふんわりとラップをして電子レンジにかけ、600Wで約5分、中心までしっかりと加熱する。
※鶏むね肉のひき肉は脂肪分が少ないため、口にしたときには滑らかでも嚥下時にはざらざらとした食感が残る場合があります。そのため、もも肉と胸肉を半分ずつ混ぜるか、もも肉のひき肉で作られることをおすすめします。

鶏のムースのピカタ風
【材料】   2人分
鶏のムース    1回分
塩・こしょう   適宜
卵        1個
長いも      
粉チーズ     大さじ1
トマトケチャップ 大さじ1

【作り方】
1、鶏のムースは一口大のそぎ切りにし、塩こしょうしておく。長いもは皮をむいてすりおろす。
2、卵はふんわりと泡だて、(1)の長いも粉チーズを加え混ぜる。
3、耐熱容器に(2) の卵を流し入れ、鶏のムースを並べて、卵に火が通るまで蒸すか、ふんわりとラップをかけ、電子レンジにかけて火を通す。
4、一口大に切り、トマトケチャップを添える。
※ケチャップの粘度がゆるい場合など、必要に応じて市販のとろみ材を利用してとろみをつけておく。

エビのムース
エビは足腰の冷えを改善し、疲労回復、食欲不振の解消に役立つといわれています。冷えが気になるこれからの季節には積極的に取りたい食材ですね。

【材料】
エビ       200g
塩        小さじ1/2
卵白       1個分
山いも      100g
(手に入らなければ長いもで代用可)

【作り方】
1、エビは殻としっぽ、わたを取り、細かく身をたたく。
2、フードプロセッサー、ミキサーまたはすり鉢に(1)のエビと塩を入れてすり混ぜ、粘りを出す。 
3、卵白を(2)に加えてよく攪拌する。
4、長いもの皮をむいてすり下ろし、(3)に少しずつ加えながら皿に攪拌する。
5、ふんわりと柔らかくまとまった生地になったら、オーブンシートまた絞り出し袋に入れ、えびの形に絞り出す。
(形にこだわらないなら、オーブンシートに1cm程度の厚みに伸ばす。)
6、蒸気の上がった蒸し器で蒸すか、ふんわりとラップをかけて電子レンジ600Wで約5分加熱し、中心まで火を通す。
※よりふんわりと柔らかい食感にしたい場合は、(3)の工程では長いものみを加え、卵白は泡立てて鶏のムースを参考に混ぜ、(4) に続く。

エビのムースのチリソース煮
中華料理の中でも人気があるエビチリを、エビのムースで再現してみました。
玉ねぎもすり下ろして利用することで、咀嚼に不安がある高齢者でも食べやすくなります。

【材料】   2人分
エビのムース       8個
(出来上がったもの)
玉ねぎ         1/4個
サラダオイル      大さじ1
湯           大さじ2
顆粒中華スープのもと  小さじ1~
(メーカーにより塩分量が違うので加減して下さい)
ケチャップ       大さじ2
砂糖          小さじ1
塩           適宜
水溶き片栗粉      大さじ1

【作り方】
1、玉ねぎは皮をむき、すり下ろす。
2、ボールに湯と中華スープのもとを入れて混ぜ、溶けたらケチャップ、砂糖を加える。
3、フライパンに玉ねぎのすり下ろし、サラダオイルを入れて火にかけ、透明感が出てきたら(2)の調味料を入れて混ぜながらひと煮立ちさせる。
4、味をみて塩で味を整え、水溶き片栗粉でとろみをつける。
5、(4)にエビのムースを入れ、温める。

エビのムースとちんげん菜のクリーム煮
【材料】   2人分
エビのムース     8個
ちんげん菜      1株
中華スープ      200cc
(粉末中華スープの素を、表示通りに薄める。)
豆乳または牛乳    100cc
水溶き片栗粉     大さじ2~
塩・こしょう     適宜

【作り方】
1、ちんげん菜は一枚ずつに分けてさっと茹で、軸と葉に分けてそれぞれをスープ適宜とともにミキサーにかけ、塩で軽く味をつけてから鍋に戻して熱し、水溶き片栗粉または市販のとろみ材などでとろみをつけておく。
2、鍋に中華スープ、豆乳を入れて沸騰させ、塩こしょうで味を整えてから、水溶き片栗粉でとろみをつける。
3、えびのムースを(2)に入れて温める。
4、器に盛り、(1)のちんげん菜のピューレを彩りよく流し入れる。

秋鮭

秋から初冬にかけて旬を迎える生鮭は、夏の間に浴びてしまった紫外線による肌のダメージ解消に役立ちます。また、鮭にはビタミンDが多く含まれており、カルシウムの吸収を高める働きがあります。体を温める効果もありますので、旬の時期にはぜひとも食べたい食材ですね。

【材料】
秋鮭    200g
卵     1個
出汁    大さじ3
塩     ひとつまみ

【作り方】
1、秋鮭は骨と皮を取り除き、ざっと刻んで卵、出汁、塩とともにミキサーまたはフードプロセッサーにかけ、ふんわりとなめらかになるまで攪拌する。
※より柔らかくしたい場合は鶏、エビと同様に卵白を泡立てて使用する。

2、オーブンシートに1cm程度の厚みに伸ばし、蒸気のあがった蒸し器で蒸すか、電子レンジ600Wで5分程度、中心までしっかりと火が通るまで、加熱する。

秋鮭のタルタルソース添え

【材料】   2人分
秋鮭のムース   2切れ
マヨネーズ    大さじ2
ヨーグルト    大さじ1
茹で卵の卵黄   1個分
(あれば、ピクルスかきゅうりの浅漬け 少々)

【作り方】
1、マヨネーズとヨーグルトを混ぜる。
2、茹で卵の卵黄を裏ごしする。ピクルスまたはきゅうりの浅漬けは種の部分を取り除き、すり下ろす。(1)に混ぜる。
3、秋鮭のムースを一口大に切り、(2)のソースをかける。

食事を楽しんでいただくために

誤嚥や食中毒を防ぐために

愛情をこめて、高齢者のことを考えて作ったムース食ですが、家庭で作ると固形部分を完全に粉砕することはどうしても難しくなります。素材としてつくる鶏や海老のムースは、味付けの際に加える調味料にしっかりととろみをつけ、口に残っていないか、飲み込みやすくまとまっているか、召し上がっていただく方の状態を確認しながら、少しずつ差し上げてくださいね。

また、使用するフードプロセッサーなどの調理器具はしっかりと洗浄殺菌し、中心部まで過熱して、食中毒の予防に努めてください。
食中毒予防に関しては、公益社団法人 日本食品衛生協会様のサイトに6つのポイントがまとめられています。
http://www.n-shokuei.jp/eisei/sfs_6point.html

栄養バランスを整える

このようにして作るムース食ですが、一般的に言われる、栄養バランスを整えることができるほどの品数を作るのは、手間や時間の関係上難しいものです。栄養面から考えても、せっかく気持ちを込めたムース食とはいえ、それ一皿では食事として満足していただくことも難しいかもしれません。

愛情のこもった手作りのひと皿にプラスして、配食のふれ愛のムース食のお弁当を利用して栄養のバランスを取り、品数を充実させるというのはいかがでしょうか?

配食のふれ愛には、栄養学のプロ、管理栄養士が考案した栄養バランスの整ったお弁当が用意されています。介護をしておられる方にも選んでいただける普通食、持病による食事制限にも対応できるカロリー調整食やたんぱく調整食をはじめ、今回ご紹介したような、咀嚼・嚥下が困難な方にも選んでいただけるムース食のお弁当も用意されています。
今なら無料試食キャンペーンを実施中です。この機会にどうぞお試しくださいね。

秋を感じるムース食まとめ

歳を重ね、さまざまな持病や筋力の低下のために、残念ながら普通食だと誤嚥を起こしてしまったり、咀嚼がうまくできないために量を食べられなかったりして、低栄養に陥ってしまうかたもいらっしゃいます。

しかし、自分の口から食べるということはとても大切なことであるとともに、日々の楽しみの一つですね。同居するご家族としても、一緒にテーブルを囲めることは大きな喜びだと思います。

口を使うことは、健康維持のためにも役立ちます。目にもおいしいムース食を活用し、高齢のご家族にも、ぜひ、食べることを楽しんで頂けますよう、今回のレシピがお役に立ちましたら幸いです。

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